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純白のローブ

閲覧ありがとうございます。

「収納スペースには、お前が背負っている物や木剣なども入れてあるから楽チンだ。


自分の姿を、この鏡で確認しろよ」



僕は自分の姿を写し出した鏡で確認した。



凄い。僕の濃紺の上着とズボンは緑の微粒子が付着しているから、キラキラと輝いている。



僕は自分の顔を見た。



僕の顔は母さんにそっくりだ。


切れ長の涼しい目。

ほっそりとした色白な顔立ち。母さんは髪はブロンドだったが僕は銀髪。



鏡の中の兄さんは父親似だ。



彫りの深い顔立ち。

知的な瞳。風になびく金髪。



兄さんは濃紺の上下の服の下に純白のローブを(まと)っている。



「僕の服はキラキラ輝いているのに兄さんのは?」



「さっきも話したように俺の服もキラキラ輝いているよ。


お前に見えないだけさ。


勿論お前の服のキラキラは俺にも見えないけどな。


でも表示の呪文を使用すれば魔法書以外は全て見えるようになるよ」



「そうなんだ」


僕は頷きながら呟いた。


兄さんの話では、緑の炎が一番弱い『アップ』の魔法で防御や攻撃が三割上昇するらしい。


深紅の炎は二倍に上昇する。



銀の炎や金の炎も存在するらしいが誰も見た事がないらしい。



表示の呪文は銀や金の炎には効果が無いらしい。



また『ダウン』の呪文は魔術師の力量に左右される。



『アップ』や『ダウン』の呪文の効力は半日だそうだ。



「兄さんの純白のローブ素敵だね。

僕も欲しいなぁ」



「龍よ。お前も父さんの願いを叶えれば純白のローブ買って貰えるぞ」



「……いらないよ」



「……ったく。どうして拒むのかなぁ?」



「だってぇ。

兄さんのような修行は僕には無理だよ。


朝は弱いし、もっと寝ていたいし……」



僕がそう言うと兄さんは苦笑した。



「ねえ。兄さん。早く行こうよ」



「これから先は危険なんだぞ。霊山の領域だからな。立ち入り禁止区域だ。


それにあの森まで行く間に竜巻に襲われるからな」



「そうなんだ。でも立ち入り禁止って、入りたくなるよね」



「そんな事は無いぞ。

俺の実力では、まだ無理な事を知ってるからな。


お前みたいな無謀な奴が、ああなるんだよ」



兄さんが指差した前方に人骨が散らばっていた。



「あっ!? 霊弧だ!」



僕は言葉を発した途端に夢中で駆け出していた。







閲覧ありがとうございます。

良かったらお気に入り宜しくお願いします。

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