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西田芽衣の場合


「普通に告白しても無理かもね」


美由紀はそう言った。


抗議の声をあげようとしたが

何となく思い当たる節がある。


「直人にいちゃんが東京行くから?」


そう言うと


美由紀は呆れたような顔をして

一瞬、色々なものが口から出そうになっていたが


寸止めで

「そう、だから難しいわよ」

と言った。


確かに。

直人にいちゃんは優しいから

彼女が出来ても遠距離恋愛とかは

芽衣に悪い、とか言いそうだ。


「どうしたらいい?」


「直人くんがドキドキする

シュツエーションを考えるべきね」


「ロマンチックにするのね!」


「そうそう」


芽衣は足りない頭なりに考え

様々な少女漫画の例をあげてみる。


「夜の学校に呼び出しとか?」


さも名案のように答えたが

美由紀の表情はあんまりパッとしない。


「大和って肝試しとか苦手だよね」


と関係ない大和の話をする。

意味分からない。


ていうか

人のせっかく考えた案を

肝試し呼ばわりとはなんだ!


「うん、暗いだけでけっこう怖がるかな」


「まぁ、でも・・・いいか」


「じゃあ、夜の学校!?」


「そうよ」


直人にいちゃん、急に呼び出してごめんね


どうしたの、芽衣ちゃん


ずっと前から好きだったの。

これ、私の気持ち。


・・・ありがとう。

すごく嬉しい。


ほんと!?

じゃあ、私たちは晴れて両思いに!


そうだね。

そうだ、芽衣ちゃんも東京に付いてきてよ!


もちろん、

一緒に行くわ!


それにしても

夜の学校なんて場所、よく考えたね。


すごいでしょ!


でも、ちょっと寒いかな。

あ、そうだ。


な、直人にいちゃん!?


芽衣をぎゅっとしてたら

全然寒くないよ。


「おいこら」


目を開けると

直人にいちゃんはおらず


怖い顔した美由紀がいた。


「なに、自分の世界作ってんのよ」


「あ、ごめん」


「じゃあ、とりあえずは私がセッティングするから

 あんたはバレンタインのチョコの心配でもしてなさい」


「ありがとう、美由紀」


バレンタイン、楽しみだなぁ。


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