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竹内大和の場合


鈍感だ。

鈍感の中の鈍感だ。


世界で鈍感でランキングつけるなら

芽衣は絶対に3位以内にランクインするだろう。


そんな幼なじみについて

悶々と考える。


今まではっきりとした

告白まではしたことがないものの


周りからしたら

分かりやすすぎるアピール行為を繰り返してきた。


なのに。


全くと言っていいほど

伝わってない。


さっきだって

遠まわしに「一緒に帰ろう」と誘ったのに。


きょとんとした顔をしていた。


心が折れそうだ。


大和がはっきり告白しないのには

ちゃんとした理由があった。


鈍感すぎる幼なじみは

自分の兄貴が好きだった。


それこそ

めちゃくちゃ分かりやすいくらいに。


だから

はっきり告白してしまったら

芽衣は普通に断ってしまうだろう。


しかも

好きな子をいじめたくなる、という

小学6年生な恋愛しか出来ない大和は

芽衣にはどう映っているだろう。


多分だが、

ただ悪口言ってくる人、という認識かもしれない。


いや、絶対そんな気がする。


あぁ、

ますます心が折れてしまいそうだ。


直人はずるい。

俺とは違い、芽衣に優しく接することが出来る。


あんな風になりたい。

心から思う。


俺だって優しく出来たら

直人に劣るのは・・・まぁ、勉強くらいだろう。


でも

運動に関してなら

それを余りにしてお釣りが返ってくるほど出来る。


でも、直人は

あんまり芽衣には興味がないみたいだ。


俺が

「あんま近寄ると、ぶっ殺すからな!」

と喚くと


直人は

何故か知らないけど

小さい子供を見るようなやけに優しい眼差しをし


「うん、大和がそう言うなら」


と必要以上ちょっかいはかけてこない。


直人にその気があったら

今頃、芽衣とはすぐにくっついてる。


・・・悔しいけど。


だけど、

そんな微妙なところで

続いてるこの関係もなんかヤバそうだ。


芽衣が告白するらしい。


俺はどうすればいいんだろうか。


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