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13/13

Ⅹの場合


田舎の学校というのは

セキュリティというやつが甘いから

簡単に仕事が出来ると俺は確信していた。


その日の夜も

校門を登って校舎を調べてたら

案の定、鍵の掛ってない窓を見つけた。


頬がゆるむ。

しめしめ、と校舎に忍び込んだ。


そこから

適当に当たりをつけ

職員室を探し出し、ドアを開こうとするが

さすがにここは鍵は掛っていた。


仕方無い。

持ってきた工具で

職員室の窓を割る。


多少、荒いが良いだろう。


職員室の中を物色して

金目になるものとマスターキーを

探していた。


その時だ。

声を掛けられたのは。


「あの、そこにいるの誰?」


慌てて

ライトを消す。


女の子の声だ。

その気になれば何とでも出来るが

出来れば手荒な真似はしなくない。

女子供は大事にしねぇと。


その思いが通じたのか

どこかに行く音がした。


よし、良かった。


それから俺は職員室でマスターキーを

見事見つけ出し意気揚々と職員室を出た。


適当にぶらぶらしてると

音楽室を見つける。


音楽室といや

楽器がたくさんがある。


楽器ってのは高いからな。


俺は再びニヤニヤして

音楽室の扉を開けた。


中には思ったとおり

楽器がたくさんあった。


ちょっと大きいが

高そうな楽器を見つけ

俺は運び出そうとする。


そこに小さい明かりがついた。

ペンライトだと思う、多分これ。


慌てる。

おいおい、さっきの女の子か?


仕方ねぇ。

ちょっと脅かしてやるか。


俺は音楽室の扉を開け

楽器を外に出してペンライトの主を

驚かそうとした瞬間・・・、


ペンライトが頭を直撃する。

鈍い音がして、誰かが走る去る音もした。


くそ痛ぇ。

あの女の子め、やりやがったな。


俺は憎悪の感情が

ふつふつと込み上げてきた。


しかし

女の子がそういう気なら

もう楽器は諦めたほうが良さそうだ。


俺は楽器をしまいに

音楽室に戻る。


重たい楽器を片付けると

再び外に出る。


目が合う。

女の子だ。


女の子が

耳が裂けるような悲鳴をあげて失神する。


やべぇ、

誰か来るだろ、これ。


俺は空き巣を諦め

もう学校を出ることにした。


でも、なんとなく失神してた

女の子が気になり後ろを振り返ると

今度は俺がどうにかなりそうだった。


2メートルくらいある

巨人が廊下を走っているのだ。


お、女の子が巨人になった・・・!

この学校にはおばけがいるんだ!!


俺は慌てて逃げた。

窓から外に出て安堵した瞬間

さらに追い打ちをかけるように


「おーいっ!」

と呼ばれる。


女の子・・・。

というかあの巨人が追いかけてきたのか。


俺は一目散に

校門から出た。


カシャッ。


シャッター音で

振り返る。


男と目があった。

冷や汗が流れる。


「あんた誰?」


それから

俺が警察に行くまでの説明は

もうしなくてもいいだろう。


全く

あんなおばけの出る高校って知ってたら

絶対行かなかったぜ、刑事さん。


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