16九字とは
やがて晩夏は終わり、季節は秋になった。
アイルたちがブリスコーに到着してから10日が経過した。みな怪我は完治し、英気を養った。そして、ようやく義勇兵たちに招集がかけられたのだ。
彼らは、ブリスコー中央の丘の草原に集められた。それは、アイル達が住処としている遺跡のすぐ目と鼻の先だった。そんなわけで、近所の住人たちや暇な冒険者達が丘の上に座り込んで、義勇兵たちを見物していた。
【おばあさんの声】「アイル、がんばんなさいよ!」
アイルは後ろから声を掛けられた。振り向くと、村長の奥さんが笑顔で手を振っていた。アイルも嫌々ながら手を振り返した。
奥さんはブリスコーに着いてからはしばらくは気が沈んでいたが、最近は気も晴れたのか、元の元気な調子のおばあさんに戻っていた。
丘のには草原を踏み倒して円形の窪地が造られていた。そこには、およそ三十人ほどの若者が集まって立っていた。アイルは草をかき分け、そこまで歩いていった。
【トグマ】「よう!おせーじゃねーか。昨日は楽しみすぎて腰も立たねえか?」
トグマが言った。相変わらず、その逆立てた茶色い髪と顔の入れ墨は目立った。
【アイル】「うっせーよ」
アイルは言った。女子は遠巻きに顔を赤らめてにやにやしていた。スホルトの住民たちが、この草むらで毎晩青姦しているというのは、近場の住民には周知の事実だった。おそらく、昨日アイルが腰を振っていたのはばっちり観察されてるんだろう。
彼が話したかったのはトグマではなかった。
彼が話しをしたかったのはトグマではなかった。女子たちに紛れて、一人の紅色の髪の毛をした女の子が立っていた。
アイル「アマンダ、お前訓練を受けるのか
アマンダ「いけませんか
「いや、お前がそう望むならいいんじゃないか」
彼らがこうして他愛もない世間話をしていると、窪地の中央の石に座っていた団長が立ち上がり、話しを始めた。
【団長】「さて、全員揃ったようだな。改めて自己紹介しよう。私はブリスコー義勇兵団団長のダイアナだ。諸君の献身にここで改めて敬意を表したい」
そう言って団長はしばらく頭を下げた。
【団長】「では早速訓練を始めよう」
彼女はそう言うと、異国の文字や象形が描かれた木の板を取り出した。彼女はそれを背後の草に立てかけた。
【団長】「さて、諸君にはこれから義勇兵流の魔法を習得してもらう。まずは、そもそも魔法とはなんなのかだが」
団長はここで一呼吸置き、義勇兵たちを見た。彼らは、皆真剣な面持ちで聞き入っていた。魔法の説明をするときには、どんな屈強な漢でも目を更にして真剣に聞き入るのだ。彼女にはそれがうれしかった。彼女は口元に笑みを浮かべながら、話し始めた。
【団長】「魔法とは、基本的にこの世界を構築する五元素のうちの一つ”オーラ”を操る術のことだ。五元素とはこの世界を構築する五つの最小構成要素のことで、地、水、風、火、そしてオーラの五つのことであり、前者四つは物質の最小単位、後者はそれらをつなぎとめる媒質であり、一般的にはこれは魔力と呼ばれている」
団長はそう言うと、木の枝で地面にひし形の図形を描いた。彼女はまず天辺の頂点を指して言った。
【団長】「”地”は、四元素の中でも最も多い。例えば、岩や土、金属などが「地」に分類される。
彼女は、次に右の点をとんとんと指し示した。
【団長】「”水”は、その名の通り水のことだ。海や川、雨、涙などが「水」に分類される。」
彼女は次いで下の点をつついた。
【団長】「”風”は、空気や風、音などのことだ。」
彼女は最後に左の点を指した
【団長】「”火”は、太陽や火災、熱などのほか、人体の活力についても「火」に分類される。」
彼女は、最後にその4つの点を丸く囲った
【団長】「そして”オーラ”とはそれらをつなぎとめる媒質のことだ。一般的にはこれが魔力と呼ばれている。我々義勇兵はこれを単にオーラを呼び、オーラを操るもののことを能力者と呼称している」
彼女は枝を放り投げ、あらためて皆の顔を見ながら喋った。
【団長】「世界は四元素同士がオーラによって固く結びついてできている。これらの結びつきを分解し、再構築する術のことを我々は魔法と呼んでいるのだ」
団長はそういうと、草むらに寝かせてあった板を起こし、皆に見せた。
【団長】「義勇兵の諸君には、己の持つ世界に一つだけのオーラを磨いてもらう。諸君らは、大概は西洋魔術の様式に則って、そうでないものは我流において自らの魔力を鍛えているわけだが、ここではそれらはすべて忘れてもらう。したがって今後は魔力という言葉は使わず、オーラと呼ぶ。東洋において、このオーラの力が洗練され系統立てられたので、われれはそれを利用させてもらおう。それは”九字”というものだ」
団長はそう言うと、板に書かれた文字を指で示した。
【団長】「九字とはなにか。九字の意味するところは9つの文字。道家、つまり東方の思想家の一派によって呪力を持つとされた9つの文字のことだ」
そういうと団長は地面に9つの異国の複雑な文字を書いた。
【団長】「これらはりん・ぴょう・とう・しゃ・かい・じん・れつ・ざい・ぜんと読む。この文字は表意文字であるがゆえそれぞれに固有の意味を持つ。そしてこれらの文字は、九字法においてそれぞれオーラの基本表現型に対応している……わかりやすくいうと、それぞれが武術でいう”型”を表しているということだ。そして九字は字だけでなく、それぞれに対応する”印”を持っている。”印”とは、西洋魔術で言うところの詠唱と同じようなものだ……まあ口で長々と喋ってもわかりづらいのでまず手本を見せよう。君たちはすでに開眼しているがゆえ”見える”はずだ」
団長は仁王立ちになり、手を独特な形組んだ。
【団長】「まずは”臨”」
(絵)
彼女を中心に、オーラが身を守るハリネズミのように、彼女の体から放射状に迸った。それは夏至の夜空に燐光する北極星の硬質な輝きのようだった。それは、アイルたちがいま纏っているスライムのような揺蕩ったオーラとは真逆だった。そのオーラの激しい振動からは、甲高い音が鳴り響いているように、アイルには感じられた。
これは、何かの聞き間違いか?アイルは隣に立つアリアに目線を送り、耳を指し示した。
彼女はこくりとうなずいた。どうやら今聞こえているこれは、空耳ではないらしい。そして、アイルはすでにこの音に聞き覚えがあった。
【団長】「これが私の”臨”だ。さて、君たちの中には気付いた者もいるようだが、私が君たちの魔力を解放したあの日、その体に纏っていたのは私のオーラだ”臨”とは臨む、ということ。己の持つ真なる資質に対して、正面から向き合うということだ。周りを見れば分かると思うが、今の君たちが持っているオーラとはずいぶん違うだろう。個々人が本来持つオーラの自然な形を”純表現型”と呼ぶ。私のオーラの影響が君たちの表現型から完全に消え去るまで、いままで時間をおいていたのだ」
彼女はそう言い終わると、”臨”をやめた。アイルの耳を貫いていた高音は、鳴り止んだ。
「”臨”の修行において、君たちにはゼロから、己自身のオーラを構築してもらう。もっとも、騎士や魔法使いのように、長年にわたって特定の表現型を叩き込まれた人間は、なかなかそれを拭い去ることはできないがな。”臨”を行っている最中は、肉体は強化され、相手のオーラに対しても体制を獲得することができる。では、他の人間にも手本を見せてもらおう。デイン、アドル、立て」
団長の呼びかけに応じて二人の男が立ち上がった。
【団長】「諸君ら二人は既に騎士の薫陶をうけた。君たちの魔法を、いやオーラを見せてくれ」
ザック達は、空の両手を、架空の剣を握っているかのように正眼に構えた。そうして彼らはしばらく佇んでいると、彼らのオーラがだんだんと波うち、次第におおきくうねる渦のように体の表面をほとばしった。
二人のオーラは似たような形質、色味そして感触を持っているように思われた。
【団長】「これはロードランの騎士が持つ”固有オーラ”だ。先程も述べたが、このオーラの形質のことを”表現型”と呼ぶ。ロードラン騎士の表現型は”ルーラン”と呼ばれている。見ての通り、二人はおなじ質感のオーラを持っている。お前たちはいつからオーラが扱えるんだ?」
【デイン】「肉体の修行を終え、騎士の叙任を受けた時からです」
【団長】「叙任式で剣の峰で肩をたたかれたとき。そうだな?」
【デイン】「はい」
【団長】「そして主君に忠誠を誓い、そのオーラをわが物として受け継いだのだな」
【デイン】「はい」
【団長】「基本的に軍隊は作戦行動にて皆で同質のオーラを使う。騎士階級は主君が古来から受け継いできたオーラを皆で共有し戦うのだ。同質のオーラを使う理由はいろいろあるが、基本的には同じオーラを多人数で共有することで、集合体として個人が扱えるよりも強い魔力を纏うことができる。そして彼らは一つの大きな意志となって行動し、敵を討つ。それが軍隊の戦い方だ。しかしこの方法には弱点がある。それは皆が同じオーラを共有しているがゆえに、そのオーラ固有の弱点も共有せざるをえないということだ。無論”ルーラン”も長年の戦い方の中で洗練されてはいる。しかし、義勇兵の行うような遊撃戦にはあまり用途として向いてはいない。では次、”兵”」
(団長が兵を行う絵)
団長が再びオーラを纏った。
しかし、その鋭さは”臨”の比ではなかった。全身から放射される棘のようなオーラは、さらに細く鋭角になり、外周に向かってつき放たれた。
アイル「いっ」
アイルはおもわず口から声が溢れた。団長のオーラに触れられ、彼は体を突き刺されたかのような感覚に襲われたからだ。
それはまるで、二百本もの鋭い槍が四方八方に殺意を漲らせて向けられているかのようだ。オーラが放つ甲高い振動音は、夜中の蝙蝠の悲鳴のように空気を揺らし、アイルの鼓膜をつんざいた。
彼は思わず耳をふさいだ。
【団長】「”兵”の意味は兵士だ。”臨”よりさらに強いオーラを纏えということだ。”臨”を鍛錬することでまず己の表現型を磨き、”兵”でその出力を上げる。次は”闘”。これは”兵”で纏った強いオーラを用い戦う事だ」
彼女は股を開き腰を落とした。そして肩を怒らせ、右腕を深く振り、地面を殴った。
【団長】「ぜあ!!!!」
(絵)
彼女は鋭い絶叫とともに、地面を殴りつけた。
炸裂弾の爆発のように地面はえぐれ、あたり一面に土塊が吹き飛んだ。
高く舞い上がった土は、まるでにわか雨のように、パラパラと周囲に音を立てて降り注いだ。
【トグマ】「おお、すげえ」
トグマが小僧並みの感想を述べた。彼女はトグマに向かって右手を前に突き出した。どれみたことか、とでもいいたげにその顔は笑っていた。
手の皮膚は割け、血がにじんでいた。
【団長】「次は”者”。これは自身のオーラで体を癒やすことだ。」
彼女は目を閉じ全身の力を抜いた。すると、彼女のオーラはいままでの刺々しいそれからは変化し、柔らかな綿のような軟質な質感へと変化した。
アイルたちが見ていると、皮膚の傷はみるみるうちに塞がった。
【団長】「義勇兵は、基本的に少人数の遊撃戦を行う。それゆえ常に治療法が用意されているとは限らない。だから自分の身を自分で癒す手段が必要になる。”者”の習得は義勇兵にとって生命線だ。次は”皆”、これは他人とオーラを共有することだ。実際にやってみせよう。アイル、ここに来い」
アイルは呼ばれて立ち上がり、団長のそばに立った。彼女が手を差し伸べたので、彼はそれを握った。
(絵)
アイルの前身は”あの時の感覚”に包まれた……魔力を、いや正確にはオーラというものを、人生で初めて知った、あの感覚に。
この浮遊感。そう、浮遊感だ。地面に足がはっきりつかないような、この極度に浮ついた感覚。なんでもできるという感覚だ。
この高揚状態があったからこそ、アイルは緑青に無謀にも戦いを挑んだのだ。
アイルの顔は紅潮し、掌が汗ばんだ。アイルはこの感覚を取り戻したかった。
しかし、団長はぱっと手を離すと、その感覚は消えていった。そして、普段通りの薄皮一枚オーラが彼を包んでいた。
団長は鼻でアイルに座るよう指示した。アイルは仕方なしに腰を下ろした。
【団長】「次は”陣”。これはオーラにて敵を探知することだ」
(絵)
彼女のオーラが、球形に薄く広く引き伸ばされた。
アイルたちは、全身を彼女のオーラに包まれた。生暖かく、なにか膜のようなものに包まれている感触だった
アリア「なにかに触られてる感覚があります」
【団長】「そうか。私は反対に、お前たちの存在を肌に感じている。この技術によって、壁の向こうや暗闇に潜む敵を感知するのだ。次は”列”。これは戦士の使う”技”であり、魔法使いの使う”魔法”だ。お前たちには、すでに見せたな……」
彼女はそういうと、壁に立てかけてあった盾を握り、頭上に振りかぶると、それを地面に叩きつけた
その瞬間、地面が爆発した。
(絵)1つの太刀
こうして彼女は技を放った地面は一直線に地割れのようになった
轟音が周囲をつんざき地面が揺れた。兵団事務所の立て看板がばたんばたんと壁を打ち付けた。
音に驚いた義勇兵宿舎の住人が窓から何人か顔を出した。
茶色い土くれがしばらくアイルたちの頭に降り注いだ。アイルは頭と肩に積もったそれを払った。土くれは湿った感触がした。
広場の中央には直径20フィートのクレーターが穿たれていた。盛り上がった茶色い地面が周囲の石畳を突き破り、空気に露頭していた。
「おおおおお」
丘の上で見物していたおばあさん達が、拍手をした。彼女の一の太刀は、おそらく能力者でなくても視認できるのだろう。
見ると、アイルたちの周囲には、腕を組んで見物している冒険者達が囲んでいた。
【団長】「次は”在”。これはオーラを看破すること。隠れた相手を探し出すことに使う。」
(絵)
【団長】 そして最後に”前”。オーラを隠匿することだ」
突然目の前の彼女の存在が希薄になった……今目の前にいるにも関わらずだ。
(絵)
【団長】「私の気配が薄くなって驚いているだろう。すでに開眼している諸君たちにとって、姿かたちとオーラの二つを同時にとらえて認識するのが常だからな。姿が見えていても、オーラがそこになければ存在を見落としがちになる……」
団長は、ようやく脱力し、石の上に座り込んで、続けた。
以上が九字だ。西方魔術との違いとしては、西方魔術がオーラの表現型は他の者から受け継ぎ、古代人残したより高度な表現形式の模倣を探求するものであるのに対して、東方魔術は表現型そのものの探究に重きが置かれているという点だ。”臨兵闘者皆陣列在前”……このうち諸君にはまず義勇兵として最低限必要な臨、兵、闘、そして在と前を覚えてもらう。その後は個別の指導者につき”烈”を磨いてもらう。前線に出るのはそれからだな。まずは”臨”の鍛錬からだが、この訓練は二段階に分ける。まず諸君は自身の表現型の何たるかを知らなければならない。それを知った後に、そのオーラを纏う訓練を行おう。では早速始める」
団長は、背後の草むらの上に置いてあった荷物の中から、大きな黒い蝋燭立を取り地面に置いた。
そして、その上に太い蝋燭をたて、火を着けた。
【団長「さて繰り返すが、諸君にとって最も大事なことは、自らのオーラの純粋な表現型を会得することだ。そのための訓練として、”火見式”を行う」
団長はそう言い、蝋燭を指差した。
【団長】「君たちは、今からこの蝋燭の上に手をかざしてオーラで覆うんだ。普通、自然界にはあまりにも外乱要因が多いから、君たちにはなかなか自らの表現型を認識することは難しい。特に外乱要因として多いのは、地面を伝わってくるオーラだ。この蝋燭立ては鉛でできている。鉛には魔力を遮断する効果がある。まずは私が手本をみせよう」
団長はそう言い蝋燭に手を掲げた。一瞬、蝋燭の炎が揺れ動くと、次の瞬間には、炎はいが栗のように棘を全周に放射状に伸ばした形に変化した。
それは、先程見た団長の”臨”そのものであった。
【団長】「さあ、君達もやってみたまえ。まずはアイルからだ」
アイルは炎に触れるか触れないかの距離で、蝋燭に手をかざした。
この丘にはわずかにそよ風が吹いており、ろうそくの火は微細に揺れ動いていたが、アイルが手をかざすと、の揺れは完全に止まった 。
そして、蝋燭の、炎と空気の境目が、なにやらはっきりとしたように思われた。
そのろうそくの変化に、アイルよりもむしろ団長が驚いていた。
ろうそく、いよいよの炎ははっきりとした輪郭をまとった それは、ガラス細工のようにはっきりとした「表面」をもち、冷たさを感じるほどの異様なぎらめきを持って、蝋の上に静止した。
翁「これは、氷炎とよばれる象形じゃ」
急に草むらから声がして、皆ぎょっとして顔を上げた。
そこには老人が立っていた。アイルは彼とすでに会話しているが、彼のことを覚えていないものも多いようだ。弱い100歳を越える蛙のような容姿の老人に、みなたじろいだ。
翁「この表現系を持つ人間は、非常に珍しい。君はまさに儂が見込んだ通りの男のようじゃな。くっくっく」
みな、急に現れ笑い出したこの老人に、引いていた。団長は、みなにさっさと火見式を受けるよう促した。
全員が火見式を終え、オーラの表現型を確認したところで、ようやく臨の訓練が始まった。
団長「さあみな、臨を始めよ」
こうして訓練が始まった。義勇兵は各自体力の限界まで臨を行う。
ファイルはリンを行った 自らのオーラを感じ それを体内に留める感覚 だんだんとゆっくりとぶよぶよとオーラは自分の周りを取り巻き つく覆い始めた彼の目には自らの体が発光しているように見えたが これは目立たないのだろうか
彼は顔を上げて他の義勇兵たちを見た
最も目立ったのか特にまだ彼は激しく熱烈なオーラを出していた そしてアイルの方チラリチラリと見ていた
地域対抗してくるんじゃねえよ
「
「へっどうよ俺の激しく滾るオーラは」
「話しかけんじゃねーよ」
「おいそこの二人、!集中しろ」
「お前のせいでおこられてじゃねーか」
「明らかにお前からは仕掛けてきただろ」
団長「トグマ!」
他の人間もそれぞれにオーラの形が違うようだった
しかし彼のオーラと仲間のオーラと一つだけ違いがあったそれ漏出量だ。
他の人間は特にトグマなのが典型だがまとったオーラが全て外に出て行くようだった彼トグマは 油を注いだ焚き火のように激しくオーラオさんもやし尽くしているようだった
それとは逆に会えるはほとんどオーラの露出がなかった漏出がなかった それは例えるならば蜂蜜を垂らす時のようだった粘性のあるオーラが まっすぐ頭上に登っていくようだった
これは果たしてどうなのだろうか正しくあるのか
まず最初に倒れたのがシリカだった。体が小さいから、彼女は早々にオーラを使い果たし、気を失い地面に顔から倒れ込んだ。
彼女は団長に体を起こされると、しばらく体を休めた後再び臨を行った。しかし、今度は九に原を抑えると、口から朝食を嘔吐しだした。
【シリカ】「ゔおえええええええ」彼女は女の子とは思えない声を口から吐き出し、胃の内容物を吐き出した後も腹を抱えてえづいていた。彼女の口から透明な胃液がダラダラと流れた。
【団長】「気持ち悪いか」団長が言った。「これが魔術師の言う魔力酔いというやつだ。ちときついとは思うが、これを繰り返すことでオーラ総量は大きくなる。まあ、気長に続けることだ。
彼女が言い終わると同時に、今度はカイに異変が起きた。彼は脚をフラフラさせたかと思うと、草むらに四つん這いになり嘔吐を始めた。彼が二番目に倒れたところを見るに、別に体格はオーラ総量と関係がないらしい。
では早速始めようか
アマンダ
これでアマンダノオーラを貴様に分け与えた。臨を続けろ
ペトラ「分かりました」
こうして、次から次へと義勇兵達が倒れていった。草むらは段々とぷうんと酸っぱい匂いに満ち始めた。
結局、最後まで残ったのはアイルだった。
【トグマ】「アイル、お前平気なのか?」トグマが訊いた。
【アイル】「別に全然平気だけど」アイルが答えた。
【トグマ】「なんかお前のオーラってちょびっとづつしか外に出てねえみたいだな」トグマが言った。
アイルは、たしかに自分でもそれを感じた。自分の頭上を仰ぎ見ると、漏斗のほそい水の流れのように、オーラが細い真っ直ぐな流れで天に登っていくのが見えた。
【団長】「そいつの表現系は特殊だ」団長が言った。「まああまり他人と比較するな。今は自分の臨に集中しろ」
こうして義勇兵たちは何度も何度もオーラ切れを起こしては、少し休み、また臨を行うことを繰り返した。そのうちに丘の上で見ていた冒険者達もこの修行に加わった。
【冒険者】「基礎修行なんて久しぶりだな」冒険者は言った。
他にもたくさんの冒険者たちが草むらの周りに集まってきた 彼らは目を閉じ各々のやり方でリーンを行った それは不思議な光景だった
トグマ「俺なんかこんな修行せずに そのうちに魔力が使えるって言われましたが。でもとても全然使えるようにならなかった」
俺は一旦殴られないとダメなんだ モンスターに半殺しにされると魔力が使えるようになると言われたが
それは事実だな怪我をすると 私が県のみで叩いた時のように オーラを覆っている膜が破られてそれが露出し始めるのだ浪宿し始めるのだ
なるほどねじゃあ冒険者みんな殴られたってことか
トグマ「 だけどよなんでこんな風に体系的に教えてくれないんだ
団長「普通は勉強したければ 剣術師範の門を叩くんだよ」
トグマ「そうなんすか。いや俺も、道場池って言われたけど、我流の法が良いかなって
団長「お前は伸びないやつの典型だな」」
トグマ「手厳しいなあ」
こうして訓練は続き、昼になり、夕方になった。
ナマズ料理が振る舞われる
世間話
やがて時刻は昼を回った。
【団長】「休憩だ」エルサそう言って手を叩いた。
義勇兵たちがその場にへたり込んでいると、コックの親父が 両手に鍋を運んできた。彼は続いて食器の入ったカゴを持ってくると、庭の中央で火をおこし、鍋を再び沸騰させた。
アイルはちらりと鍋の中身を見て歓喜した。うなぎだ。うなぎのぶつ切りだ。
皆それぞれ木皿を手に取ると、鍋に一列に並びスープを分け与えられた。
アイルは腰を下ろしながら箸を舌で湿らせた。そしてスープに沈むうなぎをつつき始めた。うなぎの油が染み出し、スープの表面を覆い黄色い大きな膜を作っていた。彼はあっという間にうなぎのスープを平らげた。
「おかわりあるぞ」オヤジは言った。アイルは兵たちの中で一番におかわりをした 。
お午後からまた臨
そして次から次へと倒れて行った
団長は再びすぐに倒れてしまったペトラの手を握り そして彼女自身再びオーラをまとった
あれはさっき見せたシャだろうか
ペトラはオーラを受け渡されてなんとか立ち上がることができ
短調が手を離すとペドロは再びオーラを雇っていた
さあもう1回頑張るんだ
ペトロはコンクリート宇奈月再びリーンを行った
こうして何人もの自由兵が倒れる場に再び団長がオーラを受け渡しを行った こうして彼らは 通常の倍2倍や3倍の速度で訓練を行うことができた
義勇兵たちは、再び炎を囲んで、会話をした
トグマ「よっしゃ、俺の臨をみろ!来ぇえええええ
トグマが酔っ払いながら機会なポーズをして叫んだ
なんんおこっちゃ
俺はもう行くわ
おまえ しっぽりはめに行くのか
うるせえ
青姦はどうした
お前らがイルからできないんだろ
っけ
そんなにうらやましがることかね
ドアンナ「おまえ、まさか
レイセン「まさか……まさかまさか
トグマ「なんだよ
ドアンナ「お前どーてーだろ
トグマ「ちっげーしどーてーじゃねーし
レイセン「うっそよ童貞よ
トグマ「童貞じゃねえから!童貞じゃねえから!
ドアンナ「っほーんじゃあ初体験教えてよ
トグマ「……一回娼館いったことあらぁ」
アンナ「っへ~」
トグマ「おれは忙しいの!女なんか作ってる暇ないの」
ドアンナ「それで、娼館はどうだったの
トグマ「どうってなんだよ……どういう質問?何が聞きたいの?」
トグマ「え質問の意味がわからない」
ドアンナ「こいつ本当に娼館なんか行ったの~?」
トグマ「あるから。ケイさんが証人だから」
ケイ「確かに一回娼館行くんだって張り切ってたことあるね
トグマ「だろ?あるんだろ?」
ケイ「でもこっそり財布見たらお金使ってないまんまだったよ」
トグマ「ってめ勝手に人の財布見てんじゃねーよ」
ドアンナ「いゃあ~いど~て~!ど~て~!ど~て~!」
トグマ「っせぇクソブスメガネ!じゃあお前はあれか?なんっつ~か処女?なんですか?」
ドアンナ「……うわぁ」
「処女ですけど何か?それの何が悪いんですか」
「誰も童貞が悪いなんて言ってないじゃ
「っせボケカカス死ね!俺は童貞じゃねぇ~!!俺は童貞じゃねえ!俺は童貞じゃねえ!」
あんあん音が聞こえる
勃起してる
「ちょっとこいつ勃起してるんだけど
「腹立つからあいつんちに精子ぶっかけてくるぁ!」