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第三百八十二話:女性らしさとはおっぱいの大きさで決まるものでは無い

護的判定

歩美さん、アヤ、ラケシス様:おっぱいデカい、怖い

キリエ:女の子らしくなってきた。怖い。

ユーリ:まだ何とか。でも怖い。

フォルテ:ポンコツ女神だから平気

パペットたち:問題無い。ぼくに絶対服従だから。

ピーター君(♂):あんな可愛い子が女の子なわけが無いよ!

「ご主人様、失礼します」


 アインがナイフを持ってぼくの前に立った。そして、ナイフを一閃する。いや、その、びっくりして動けなかったよ。えっ、なになに、反乱でも起こした? そんなプログラムは無いと思うんだけど。そもそもプログラムで動いてないし。


「髭剃りと散髪をさせていただきました。いかがですか?」


 おおう、言われてみれば顎がさっぱりしてる。髪の毛も前髪が鬱陶しくない。ああ、飽くまでパペットの容姿に合わせてるのか。いやまあ面倒だからと髪の毛切るのは遠慮してたんだが仕方ない。髭は毎日お風呂に入った時に剃ってるよ。ただ、まあ髭ってのは割とすぐ伸びるんだよね。


「やっぱり主様素敵!」


 アリスが抱き着いて来た。


「あれ? (ダーリン)、なんか感じ変わった?」

「え? そ、そうかな?」

「えいっ!」


 ユーリがいきなり飛びついてきた。これは、その、柔らかい、いや、子どもの体温が温かくて、なんというか、すごい。ええとええと、やっぱり女の子なんだと改めて認識した感じ? やばい、寒気がしてきた。


「あれ? これは、困惑? なんか初めて(ダーリン)の心が見えたんだけど」


 うわぁ! そうだ、心象風景(サイコメトリ)だ。そうかパペットじゃなくて本体だから見えちゃうんだ。という事は読まれた? でもあまり解読はされてないみたい。


「あの(ダーリン)が困惑するなんて、やっぱり大舞台だもんね。頑張ってね」


 どうやら困惑が希薄だったから何に困惑してたのかまでは認識()られてないみたいだ。でも、どうして希薄だったのかな?


「そりゃあ女神の憐憫の能力のせいじゃない?」


 フォルテがせんべいを食べながら言う。ってそのせんべい部屋から持ってきたのか。


「女神の憐憫? でも、前に精神支配受けたことがあった気が」

「あー、うん、そう、そうなんだよ。きっとレベルアップでパワーアップしたんだよ。そうだよね?」


 いや、知らんがな。


「あの、護さん、は、フォルテちゃん、とは、なめらかに、話すん、ですね」


 しょぼんとしながら歩美さんが言う。いや、まあ、その、フォルテは駄女神の分身だから。ほら、ぼくに対して弱みがあるんだよ。だからぼくを引っ掛けるような、陥れる様な真似はしないんだよね。


 でも、まあそんな事を歩美さんに言う訳にもいかず、歩美さん相手に緊張するのはバストが大きくて女性として意識してるからですよ、と誤魔化しておいた。歩美さんはえへへとかいいながら満更でも無い様子でおっぱい体操をしていた。


「ボクだって、ダーリンが望むなら、いつかは」


 出来たらユーリはそのままのサイズでいて欲しいんだけどな。いや、まあ成長するのは子どもとしていい事だと思うけど。ちなみにキリエはそれなりにある。だから多分キリエとこの状態で喋ったらテンパるだろう。


「チーフ、脈拍異常。鎮静剤を投与します」

「いや待って、それはもうちょい後でいいと思う。今は落ち着く時間が欲しい」

「薬なら一発ですよ?」

「頼ると戻れなくなる」


 クスリ、ダメ、ゼッタイ。それに鎮静剤って眠くなるだけだな? 今眠くなったら会議に出られないだろ。


「アニマランド、メイデン、代表者、入場してください」


 会議室のドアが開いて執事服を着た男性がぼくらに声を掛けてきた。どうやら出番の様だ。この場合、代表者だけが行くのかな? えっ、という事はぼく一人? 無理無理無理無理!


「ご主人様、我々使用人は居ないもの、装備として数えられています」


 あー、そういう話なのね。ん? てことはユーリやキリエもモノ扱いってか。


「い、行きましょう、護さん」

「そ、そ、そうですね」


 ぼくと歩美さんは並んで歩いていく。扉は招き入れるように開かれている。この門をくぐるもの全ての希望を捨てよ。そんな気分。あ、でも扉が開いても右腕と左足は無事そうだ。


 ぼくの後ろにはすぐアンヌがいる。最初の予定ではアリスだったが、ぼくの顔色を見てアリスが譲ってくれた。その後ろにアリス。そしてアイン。


 歩美さんの方は後ろにアルタイル。その次がユーリとキリエ、そしてエイクスュルニルが最後尾。いざとなったら歩美さんを掴んで飛んで逃げることが出来る布陣だ。部屋の中で飛んでどうするって話もあるが。


「それではこれより、新たな建国の承認を行う。まずはアニマランド。推薦国はゴンドール王国!」

「皆様、失礼します。ゴンドール王国公爵家のラケシスです」


 すっくとラケシス様が立ち上がった。そして軽く礼をしながらこちらに微笑みかける。あれ、ラケシス様ってこんなに美人だったっけ? いや、主観的じゃなくて客観的にね。王太子殿下に処刑されたくない。まあおっぱいが大きいのは魅力の一つなんだろう。ううっ、また寒気が。でもラケシス様はおしるこで釣れそうな分、まだ平気なんだよなあ。

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