紀州の追跡者 汚れたハンカチ
おお、物好きもいる。またおれのつまらぬ戯言につきあう、物好きもいたもんだ。
さて本題にはいろう。記憶の容量は限られている。
つまらぬものは、捨てられる。
血だらけの俺。
汚れた目でみるかよちゃん
これは運命だ
いや、そんな陳腐な言葉ではいいあらわせない。
かよちゃんが差し出したハンカチを俺は手に取った。
刹那
ものすごい勢いで、きらきらと輝く服を纏った大人がかよちゃんを抱き上げた。
そして
かよちゃんに囁いた。
こわかったね、大丈夫だよ。
そして2人は立ち去った。
俺は血塗られたハンカチを握りしめ立ち尽くした。
そして俺はかよちゃんをしばらく忘れることになる。
時は流れ15年後、ついに俺は出会うことになる。
俺が俺である理由
紀州に追跡者になった、最大の理由
小梅ちゃんとの出会い
いや今はまだ早い
気は熟していない
俺は介護に生きる紀州の追跡者
一話完結続編あり