隕鉄剣
砂賀町にある神社には、隕鉄でできた日本刀が宝刀として奉納されている。
現在では砂賀城内にある星観神社は、その主祭神を天津甕星命と定めている延喜式国幣小社である。
もともと星観神社は隕石をその依代として祀っており、砂賀家が最初に訪れた際、この神社の言い伝えにより隕石の一部をもって刀が打たれ、それをもって依代としたという伝承が残っている。
それ以外に奉納されているのがこの宝刀であり、その銘を甕星と称する。
この甕星は、雨乞いの儀式の際に使われるもので、この刀についても隕石を用いたという伝承が残されている。
ちなみに、成分分析を行った結果、本物の隕鉄が使われていることが判明している。
これらの伝承のため、甕星はべつめいを隕刀と称することがある。
珍しいものであるが、星観神社では同様の刀剣類が6振り奉納されている。
これらのうち、依代とされる御神宝たる刀の星観刀が国指定重要文化財となっているほかは、特に文化財の指定がなされていない。