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*イエティが止めたのよ

「それより、脱線した原因が貴女には分かるかしら?」


「……」


オリーブの問いに、押し黙る。

単なる事故ではないのか?何も分からない私に、オリーブはふふん♪と鼻を鳴らした。そして言ったのだ。


「イエティが止めたのよ」


イエティとは、山脈、主に雪山住む、2メートル以上ある魔物だ。全身は毛に覆われ、直立歩行するとされる。

また、イエティを見ると病気になると言われていた。

が、


「ここは雪山じゃないし、数十年前に絶滅したって聞いたぞ」


「まだ生き残りがいたってだけよ。それに主に雪山ってだけで、他の場所でも確認されているわよ」


オリーブの言葉に、乗客が更に騒ぎ出した。


「イエティだなんて」「襲われたらどうするの!?」「奴等は牛や熊を襲うと言う」「襲われたら一溜りもない!!」「それより救助は来るのか!?」


あー、もー、煩い!!と怒鳴りたくなるのを抑える。下手に口は出さない方がいい。いざとなったら、逃げればいいだけの話。


イエティだろうが、風見からも逃げおおせる私に追い付ける筈がない。


「そう言えば、風の国の鉱山で話題になってるわね」


オリーブが思い出したように言った。その話なら、私も知っている。


風の国が保有する鉱山で最近、何かが魔物の類が出現していると。

遭遇者は数日間遭難しながら、命からがら逃げたと話した。そして保護した後、暫くして苦しみだしたと言う。


前に発覚した、源泉の町による影響ではないかと考えられたが、どうやら違ったらしい。

硫化水素やフッ化水素よる症状は発症せず、依然、原因不明だ。

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