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交錯編-あぁ、なんだ

何日も更新出来ず、すみませんでした_| ̄|○


ブックマークありがとうございます(o^^o)

 開式の言葉が終わり、各自が交流を始めた頃。私は統治者に連れられて、氷雪の使者のもとにいた。改めて挨拶を交わした後、その場に一人で残されたのである。

現在、統治者は正妻と共に別の国へと挨拶に回っていた。

何か言わなくては。今後、パンタシアの有益になる様な事を。そう思って口を開こうとした時、


「内紛が激化している様ですね」


と、先に相手が口火を切った。私はいきなりの事で「え、えぇ」と吃ってしまう。相手は朗らかな笑みを浮かべた。


「聞く所によると、どうやら吸収された国の貴族達が秘密裏に集まっているとか」


「……」


何が言いたいのか。私はつい、眉をピクリと動かしてしまった。その様子に、相手は笑う。


「申し訳ない。知り合いに似ていて、つい」


「…いえ」


私は無表情に答える。が、気になる事が出来た。


「知り合いに似ているとは、もしやーーー」


と、その時


「ゲフリーレン大臣、少々よろしいでしょうか」


「あぁ、なんだ」


と、いつの間にかやってきた部下が小声で話す。相手は額に手を置いて険しい、と言うか呆れに近い表情を浮かべた。


「分かった。すぐに連絡するーーー申し訳ありません。緊急の用が出来てしまいまして、失礼致します」


と言うと、相手はメインホールを後にした。

ポツリと残された私は、ただただその背中を見つめていたのだった。



 パーティーが始まってどれくらい経っただろうか。飾られている時計を見れば、ちょうど二時間程経っている。私は落ち着かない様子で、ニカブの女性と話していた。


ちなみに現在、私はアバヤ姿である。相手の文化による礼節に則るのは、交渉術の基本だからだ。

と、その時だ。急に会場の灯りが落とされる。周囲は騒めき、私は急いで統治者を探した。暗闇の中で全く分からないが、それでも近くにいる筈だ。


「しまった…」


統治者は今の私の姿を知らない。交渉の為に何度か着替える旨は事前に伝えてあるが、現在アバヤである事は認識していないはずだ。


「きゃっ」


そしていつまでも照明が回復しない事に、周囲が不審がりはじめた。暗闇の中、近くの者が不用意に動いたのか私にぶつかる。

思った以上に強い力が当たったせいか、私はバランスを崩し床に倒れた。これ以上踏まれたりしたら、堪ったものではないと、急いで身を起こす。

と、その時だ。


「アントーニオ様」


近くで私とそっくりな声がした。私は驚愕し、声のした方を向く。暗闇に慣れてきた目は、なんとか見知ったシルエットを捉えた。


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