表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

132/325

過去編-ナギは大丈夫か…?

「3乗か」


343は7の3乗。0はいくら掛けても0だ。

3の3乗は27、4の3乗は64。よし、合ってる。


「この数式に共通する法則は、左辺の数字の桁数を、格桁の数字に累乗した式が右辺となる」


つまり

370=3^3+7^3+0^3

1,634=1^4+6^4+3^4+4^4


「なら371は…27+343+1」


入力を終えるとまた『正解』と出る。

先程と同様に、鍵が開く音がした。


「これ、あと何問あるんだ…」


時間制限がなかったのが救いだが、必ず正解出来るとは限らない。


「ナギは大丈夫か…?」


ナギは頭が良い。しかし側にいて気付いたが、その頭の良さは知識に頼っての事が多いのだ。

言うなれば、ひらめき問題に弱い。


「危険な目に遭ってなければいいが…」


俺は次の部屋ーーー右隣の部屋に続く扉を見つめたのだった。



 ルカと別れた私に待っていたのは、悪態を吐きたくなる問題だった。


『制限時間以内に、二進数の1111111を十六進数で表せ』


「面倒臭いっ!!」


頭の中で急いで十進法に直す。えっと、確か2の0乗から、2の7乗まで出して足すんだろう?あぁ、関数電卓が欲しい…。ただの計算であるが故に、制限時間が設けられているのだろう。

制限時間ギリギリで答えが出た私は、乱暴に回答する。


「255はFF」


正解と画面に表示され、ガチャっと天井から音がした。見上げると扉があり、壁には梯子がある。

私は胸を撫で下ろした。良かった…面倒だが、単純に計算するだけなら問題ない。

しかし、次の部屋でその考えは打ち砕かれた。


『370=27+343+0

407=64+0+343

1634=1+1,296+81+256

これらの数字は何と言う?』


「…ナルシスト数」


または、アームストロング数。画面に『正解』と出た。

私は焦る。


「偶然知っていたから良かったが、マイナー過ぎるものは流石に知らないぞっ」


もしルカがこちらの部屋を選択していたら、きっと答えられなかった筈だ。

ルカは頭の回転が早い。しかし知識量は、私より劣る。


「ルカ、大丈夫か…?」


危ない目に遭ってなければいいのだが。そう呟いて、後ろを振り返った。そして目を見開く。


「これは…」


入室した際に使った扉には、雪の結晶の様な図形が描かれる。ただそれは、輪郭を象った様で図形の中には線一本も描かれていない。

態々振り返らなければ、気が付かなかっただろう。


「霰さん…」


これが何を意味しているのか、今の私には分からなかった。




それからと言うものーーー


「220と284」ーーー「友愛数」


「6、28」ーーー「完全数」


「120」ーーー「5!(5の階乗)


お互いの状況が分からない中、二人は何とか先へと進んで行く。

実はナギよりルカの方が、地頭は良いです。

けどナギの知識が膨大過ぎて、知識で何とかしちゃいます。

故に、ルカが解いた問題はナギも正解出来るけど、

ナギの解いた問題(ナルシスト数)は、ルカには解けません。


ルカよ、頑張れ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ