表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

131/325

過去編-腹を括るしかないか

「高さ的には、そのまま行けそうだけどな…」


パルクールを取得している私としては、側に柱があるお陰で、頑張ればそのまま登れそうである。

しかし霰さんが用意したルールに反した場合、何か罰がありそうで怖い。


鍵を受け取る際、珍しく鵠沼が言ってきたのを覚えている。


「気を付けろよ」と。


此処は大人しく、霰さんの指示通りにしようと決意した私は、必要回数を打ち込む。ルカがパネルを操作して、出来上がった階段を私達は上った。


「これはどう考えても、二手に分かれろって事だよな…」


「遺言状に"二人で"って書いてあったのは、おそらくこの為だろう」


左右に分かれた部屋。一体、どんな問題が待ち受けているのか…。扉を開ける前に二人で耳を当て、中の様子が探れないか試すが、残念な事に何も聞こえない。


「腹を括るしかないか」


ルカの言葉に、私は溜息を吐いたのだった。




 ナギと別れ、俺は扉を開ける。

入った部屋には、一階にあったタッチパネルと似た物があった。そして次の扉は右の壁に、つまり隣部屋に繋がっている。一応、試しにドアノブを捻ったが、やはり鍵が掛かっていた。

渋々扉から離れ、画面を見ると当然の様に問題が表示されていた。


『空欄に入る数字は?

01,02,03,04,05,06,07,⬜︎

1,10,11,100,101,110,111,1000』


「法則を見つけろって事か…」


俺はホッと胸を撫で下ろした。良かった、これなら分かる。


「二列目は二進法。つまり1000は十進法で8だ」


俺は8と入力し、決定ボタンを押しーーーかけた。手を止め、もう一度数列を見る。


「なんで0が付いてる?」


十進法なら、態々0は付けない。故にこれはーーー


「八進法かっ!!」


間違いに気付き、急いで回答を取り消す。そして010と入力して決定を押した。画面には『正解』と出て、隣のドアからカチャンッと音がする。あっぶねぇ!!


冷や汗をかいた俺は、次の部屋へと進ーーーもうとして、後ろを振り返った。そして入ってきた扉に、『0』と書かれているのを発見する。


「何だ…?」


眉を顰め、俺は次の部屋へと歩を進めた。


 次の部屋は、先程の部屋と比べ大分狭かい。しかし問題は先程と似ていた。


『共通する法則に則って適切な式を入れろ。

370=27+343+0

407=64+0+343

1634=1+1,296+81+256

371=?』


右辺の合計はちゃんと左辺と合うのを確認する。つまり371になる式を考えろって事か。


「そんなの腐る程あるぞ…」


その内、他の数式と同じ法則を持つものが答え。

俺はジッと上の3行を見つめた。


「343と0…」


370と407に共通する数字。そして、態々(わざわざ)0を書いている理由。これはおそらくヒントだ。

左辺と右辺を見比べ、俺はハッと気付く。

にわか程度の数学知識で、すみませんm(_ _)m

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ