Present 4
そいつは倫護の肩まで喰らうと満足とばかりに落ち着いた。
するとそいつは触手状の形から倫護の腕へと姿を変えた。
「かわいいものだろ? その蟲は喰った部分に模して通常どうり生活できるんだ……っと、聞いてないか」
倫護は痛みとショックで気絶していた。
そんな倫護を見てルナはため息をついた。
「仕方ない。また改めて説明しにいくか」
再び目をあけると倫護は自分の部屋にいた。
倫護はベットに座っていて目の前にはルナがいる。
「気分はどうだ?」
ルナが近づいて倫護に手を伸ばしたが倫護はその手を弾いた。
「触るな!!」
倫護は震えながら自分の手を見ていた。
「…信じられないだろうがすべて真実だ。お前の腕は蟲に喰われて……」
「やめろ!! うるさい!俺の腕は…俺の腕を返せ!!」
ルナは錯乱している倫護をそっと抱いてやった。
「大丈夫だ。なにも心配いらない…なにも…」
ルナは倫護の震えが止まって落ち着くまでそうしていた。
ルナはとても温かくていい匂いがした。
ようやく落ち着いた倫護は自分がルナに抱き締められていることが急に恥ずかしくなり、ルナを突き飛ばした。
ルナは、キャッ、と言って倒れた。
「ひどいものだな。いきなり突き飛ばすことないだろ」
顔を真っ赤になっている倫護を見てルナはクスクス笑って、うぶだな、とつぶやいた。
「うるせぇ、て言うかお前は何しに着たんだよ」
誤魔化すため倫護は必死に話題を変えた。
「おお、そうだった。お前にプレゼントがある。それとこの前の説明だ」