【用語解説】
【錬金術】
レムリアル共和国で盛んに研究されている技術。元々はあらゆる金属を金に変える事を目的として研究されていた技術であるが、現在では物質の性質を変えたり他の物質に変える技術全般の事を指す。
魔法とは違って生来の才能には左右されず、勉強さえすれば誰にでも扱えるという利点がある。反面、素材が有限でありまた高度な計算を必要とする為に戦闘には向かず、あくまでも生活の為の技術や兵器開発の手段として扱われている。
【アルケミーグローブ】
熱や電流などを必要とせず、簡易的に錬金術を扱うことができる道具。グローブ状になっており、手の甲の部分に動力となる触媒をはめ込んで使用する。起動するとパネルが浮かび上がり、そこに術式(現代でいう化学反応式や質量計算の式)を書き込むことで錬金術を使うことができる。
普通は戦闘中にそういったことをする余裕はないのだが、アルムは右手に刀を持ったまま左手のグローブに術式を書き込むという器用さと、類稀なる計算能力を駆使して戦闘中の錬金術の使用を可能にしている。
【ホムンクルス】
錬金術によって生み出された人造人間。錬金術の中でも極めて難しい技術に分類され、ホムンクルスを作り出すこと自体が一種の錬金術師のステータスとして扱われる。製法自体は錬金術師によって多種多様であるが、以下の3つの点が全てのホムンクルスに共通している。
・ホムンクルスの身体構造は人間と全く同じ
・ホムンクルスは生まれながらにして様々な知識を持っている
・ホムンクルスは自分を生み出した人間を主とし、付き従う
生まれたばかりのホムンクルスは知識こそあるものの記憶や感情は赤子同然であり、人間と同じように学習・成長していく。
【禁術】
この世界では、魔法、錬金術、機械工学等の手段は問わず死者を蘇らせる事が禁じられている。一般的には禁術の行使は成功したかどうかに関わらず重罪とされており子供でも知っているような常識ではあるが、現実には大半の人間が死者の蘇生など到底不可能だと思っており、おとぎ話や伝説程度にしか捉えられていない。
そもそも何故死者の蘇生が禁術とされているのか、その理由は不明。倫理観に反する、生命の理を捻じ曲げる、宗教的な問題など諸説あるが各国とも明確な理由は示していない。
【魔法】
炎や雷、風や冷気など自然界に存在する現象を操る技術。魔法を扱うこと自体は一応誰にでも可能であるが、魔法への適性や潜在能力は生まれつきほぼ決まっており才能がないと魔法を戦闘に用いることすら困難となる。特に魔法大国アトランドでは、魔法への適性が高くなければ神官や政治家といった要職に就くのは不可能とされている。
火球を例に挙げると、一般人レベルのアルムはソフトボール程の大きさにするのがやっとだが、天才と称されるミラは直径1メートル級のものを瞬時に作り出すことが可能。
【死霊術】
魔法の一種であり、この術を専門に扱う魔法使い全般をネクロマンサーと呼ぶ。死者の魂を一時的に現世に呼び戻して会話を行ったり、高度なネクロマンサーともなると魂を遺体や人形に宿らせ、ゾンビや傀儡として使役する事も可能。
死者を蘇らせるのではなく、あくまでも一時的に呼び出すだけであるので、禁術には当てはまらない。




