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昼休憩は突然に

少し遅くなりましたが書けましたので投稿します。


落ち込んでいたリオ君でしたがサプライズのクッキーを貰ってにっこり笑顔です。

…くっ!可愛い!スリスリしたいですが今は頭を撫でるだけで我慢です。



一旦お昼休憩に入り午後からメインの大人の部が開催ですので今からお腹を満たしに行きましょう。

一応貴族様専用のランチバイキングに誘われたのですがお祭と言ったら屋台なので丁重にお断りをし、今から城下町に出発です。いろいろな店が出ているらしいので楽しみですね。

ふっと、何時もならベッタリ背後霊のアゼルさんが側に居なかったな、と思いましたが居なくても支障が無いどころか、寧ろ居ない方が静かでいいです。


お昼はジルさんとダンジュさんも一緒です。今日はお二人とも参加するので護衛は休みのハズですが、どうせメシ食べますし、と言って付いてきてくれました。気遣いが出来る男性は女性にモテますよ。責任は持ちませんが、多分。





うわー!皆さん此処ぞとばかりに商人根性逞しく、ズラリとお店が立ち並び、威勢の良い呼び声が行き交っていますね〜。

私の屋台定番はたこ焼きと焼きそばと焼き鳥、ビール!デザートにはクレープ。あれは皮がパサパサの店があるので運試し的意味合いもあります。流石にお仕事がある上こちらにはビールは無いのでジュースで我慢します。

後は射的とクジ引きですね。

射的はボン○ンアメを必ずゲットする為にお金をつぎ込み、後で思い返すと箱買い出来る金額になっていますが。

シャリーズ国も射的はありませんが、クジ引きや肖像画が売られています。アイドルの写真みたいな物ですね。………アゼルさんを始め見覚えのありすぎる面々の絵が売られていたのを発見した時、見てはいけない物を見た気分になりそそくさとその場を後にしました。



四人固まっていても仕方が無いので、中央広場で待ち合わせをして各自食料を買いに行きます。



大通りの西側に出している私の一押しの串焼き屋さん。このお店の串焼きは鳥皮に似たお肉を甘辛タレで焼いていてパリパリと食感が楽しめ何本でも食べられます。



「お次の方は何本ですか?…あ、リンさんか?お久しぶり!見ての通りお陰様で休む暇もないんだよ。

リオちゃんはジャ芋でいいんだね?」


「それは良かった。そうだな、大人三人分とリオ用にジャ芋を幾つか焼いてくれ」



因みに私はこの店のレシピ提供者なので、お肉が食べられないリオ君用に裏メニューでジャ芋を甘辛タレで焼いてくれます。

たくさんサービスをしてもらい、途中で飲み物と青魚とオニンネギ(緑色だけど玉ねぎそっくり)や香草を挟んだ大きめのバケットを二本買って、リオ君とホクホク笑顔で広場に向かいました。






広場に向かうと大勢の人達が思い思いの場所で食事をしています。えっとお二人は…?



「リン様〜、リオ様〜!こっちですよー」


居ましたね。既に到着していたお二人が席を確保してくれていました。

テーブルには食料が所狭しと並べられています。あ、あの腸詰め美味しそうですね。リオ君用に果物と野菜もあります。



「リン様は何を買って来たんですか?…お、これって向こうの大通りのドードーの串焼きですか?美味いんですよねー。あれ?あそこって一人5本までって決まってましたよね?4、50本ぐらい入ってませんか?」


「レシピ提供者だからな、行けばサービスして貰える」


「相変わらずいろんなとこに首突っ込んでますね。ま、いーや。一度いっぱい食べてみたかったんですよねー。うまっ!何本でも食えるわ。酒飲みたいー」


「ジル、飲み食いも程々にしないと午後に支障が出るぞ」


「酒は我慢するけど飯は大丈夫、大丈夫」


「わー、このルフルの実、美味しいです」


「この腸詰めも美味しいな」



パリッとした食感の後に口の中でジュワ〜っと肉汁が溢れてきてうまーっです。ほかほか白いご飯が欲しいです。

串焼きやらバケットを手に皆さんモリモリ食べています。



「でもほんっとリン様様ですよ。城の飯は美味くなったし、最近じゃ城の料理人連中が城下町でもレシピを教えたりするもんで目に見えてレベルが上がってますし」


「…そうか。それは教えがいがあるな。…だいぶ前にこれと同じ腸詰めを城で食べた時にはジャリジャリと砂糖を噛む音がしたな……」



ええ。パリッ、では無くジャリジャリでした。あれは腸詰めではありません。凶器リーサルウェポンです。



リオ君が甘辛タレで焼いたジャ芋を美味しそうに頬張りながらルフルのジュースを飲むダンジュさんに向かい質問をしています。



「あ、ダンジュさん。魔法使いさん達は宝探しゲームは大丈夫なのですか?」


「ええ、あれからルールも決まりましたから」




おおまかに説明すると、騎士団、魔法師団、冒険者ギルドの上位5名は宝箱は一つだけしか取ることは出来ません。セシルさんが総取りしそうですからね。

ダンジュさんの要望にもあったハンデですが上位5名を除く他の魔法使いだけは一度だけアイテムの使用が許可されています。自分の体力や魔力を回復させるもよし、煙幕や爆風などで相手の戦力を削ぐもよし。使い方によっては大逆転も狙えます。

移動中に他のライバル達の数を減らす行為は禁止で宝箱を発見すると同時に戦いが始まります。宝箱は中身を取るまでが勝負です。つまりそれまでに後ろから攻撃しようが騙して盗ろうがOKです。

勿論そんなゲームですから万が一の為にこちらも準備万端です。

武術大会と一緒で殺しは御法度。

相手が負けを認めるか気絶させるかで勝敗が決まりますが、正直に言えば腕を切り落とされようが死にかけようがユニコーンのリオ君がいるのでこれ程安心な事はありません。


因みに個人戦ですので組織ぐるみや他の人との結託したのが発覚した場合、アゼルさんとロウカ王子とセシルさんの最凶三人組が考えた罰則を受けてもらいますので。……私も三人が生き生きと意見を出し合っている現場を少しだけ見ましたが、大の大人が泣きそうになると言うか人格崩壊しそうな?いわゆる人生終わりレベルと思って頂ければ結構です。

あの三人に良心というものは存在するのでしょうか?





「ルール違反をする輩は現れないだろうな」


おやつのクッキーを摘まみながら呟くと、参加者全員に配られていた罰則を思い出したのかジルさんとダンジュさんの手が微かに震えていました。





《 お前が見つけた宝は俺の物、俺の物は俺の物文句ある奴はかかってこいお宝発見バトルロイヤル 》、開催です!







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