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第三十三章 Cランク中級にランクアップ!

 剣一は心の中で喜び、興奮して思った。


「Cランク上級以上の異星獣を倒すと、ランクアップが早いだけでなく、アイテムまで落としてくれるとは!」


 そう考えた剣一が貪欲な眼差しをロナの獣龍に向けると、ロナと獣龍は体が冷たい霜に覆われるのを同時に感じ取り、思わず身震いした。


 火龍は大きな口を開けたままロナの獣龍への突進を続けた。ロナは偉そうに笑った。


「何虚勢を張ってるんだ!負傷したせいでお前がBランクに落ちたことを知らないと思っているのか!」


 ロナは獣龍に、口を開けて火炎電光球を吐き出させ、ニヤリと笑った。


「お前の傷をさらに燃やしてやろう」


 突然、ロナの手に現れた紫色の電子ムチが電光球に巻き付き、それが火龍に向かって投げられた!スピードが早過ぎて火龍は避けることができず、火龍は(ほう)(こう)と共に衝突しようとしていた。


 その瞬間、人影が素早く現れ、火龍の前に立ちはだかった。


 バンッ!!


 剣一は丸ごと電光球に包み込まれた。


 「だめ!!」


炎の君と氷織の叫び声が空中に響いた。


 リリアはロナの龍獣の背に乗り、剣一が自ら墓穴を掘っているのを見て、体をのけぞらせて大笑いせずにはいられなかった。しかし笑っているうちに、彼女たちはまるで喉に何かが詰まったかのように、笑い声をあげられなくなってしまった。


 なんと、電光球はどんどん小さくなり、遂には雷神の如く体中に電流を(まと)った剣一が現れたではないか!



 システム:おめでとうございます、Cランク中級にランクアップしました。



 剣一はニヤリと笑いながら言った。


「災い転じて福と成す、『王者の怒り雷電斬』を試してやったぞ!」


 どす黒い稲妻大な龍のように、ロナが操る獣龍を丸ごと飲み込んだ。


 ロナとリリアは稲妻を防ごうと同時に手を出したが、同時に口から鮮血を吐き、さんの浅海に落ちて姿が見えなくなった。


 剣一の炎の人は浅海のさんしょうの上に落ちた。


「王者の怒りと雷電斬の合わせ技で、エネルギーの九割を一瞬で消費してしまった」


 そう考えながら剣一は片膝をつき、荒い息をしていた。


 幸い、システムが提供してくれたエネルギー回復薬があり、持っていた丸薬を一つ飲み込むと、すぐに呼吸は安定した。


 炎の人は頷きながら称賛した。


「新しい世代が古い世代に取って代わり前進を続けるとはこのことだ、さすがは小剣聖!」


 剣一は立ち上がり炎の君に丸薬を一つ手渡したが、炎の君は首を振って微笑みながら言った。


「Aランク以下の丸薬は私には効かないんだ。でも安心してくれ。傷は自然に治る。少し時間はかかるがな」


 丸薬は断ったが、炎の君はそれでも心の中で称賛を止められなかった。


「こんなに貴重な丸薬を、惜しみなく人に分け与えるなんて!私の目に狂いはなかった!」


 剣一は頭をかき、きまり悪そうに丸薬を元に戻した。


 氷織は、心の中で剣一が巨人となって輝いているかのように、異常なほどに剣一を崇拝して見つめた。


「うわぁ…Dランクが、Cランク上級の異星獣に乗ったBランクの覚醒者二人を倒すなんて、どうやったらできるの?」


 紅丸も激しくうなずいた。


 氷織は称賛を続けた。


「紅丸も言ってるわ、異星獣と覚醒者二人を合わせたらAランク初級の覚醒者に匹敵するって!それなのに秒殺するなんて!剣一すごいわ!」


 剣一は頭をかいて恥ずかしそうに「炎の君が作り直してくれた火炎花はなおうの剣のお陰だよ」と言いながら「封神システムのことはまだ言えない、彼らが知ったら危険だ」と考えていた。


 炎の君が微笑んで言った。


「私の推測が間違っていなければ、さっき君は父上の神殺十三式・第四式のらいでんぼうふうざんを修得し 、災いを転じて福と成したんだろう」


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