これをお読みのあなた様もそうではありませんか???
本題の前にお役に立つかも……情報を一つ。
クレジットカードのサインはひらがなで書くと、カードを盗まれても不正利用されにくいらしい……です。
ひらがなは日本固有の文字なので、外国籍の方はひらがなのサインをマネするのが難しいそうです。
そういうワケでワタシのクレジットカードの裏面には、ひらがなでサインが書いてあります。
カードでお買い物をする時も、ひらがなでサインします。
でもビンボーなのでカードでお買い物なんて何年もしてないです☆ うふふ♪
それでは本題っ!
私が絶対に敵に回さない人種に「おばあちゃんが憑いてる人」がいます。おばあちゃんが憑いてる人とは争いません! 確実に負けるから!!
「おばあちゃんが憑いてる人」っていう表現は我ながらうまいと自画自賛しているのですけれど、賛同してくれる方はいないのですよね……。なんでだろう??
おばあちゃんに限らずおじいちゃんでもお母さんでもいいのですけれど、私が知る限り敵にまわしてはいけない人には、おばあちゃんが憑いています。死んだおばあちゃんが可愛い孫を守るために年中無休で張り付いている!
そうは言っても私は霊は見えません。見えませんけれど「コイツ、もしかして……」そう思う人たちに聞いてみると、おばあちゃんに溺愛されていた人が異常に多い! そしてどのおばあちゃんも死んでる! 憑いてる! おばあちゃんが憑いてる!!
最初に「おばあちゃんが憑いてる人」の存在を感じたのは、30年ほど前です。職場にものすごくメンドクサイ性格の男性がいた。わるい人ではないのですけれどメンドクサイ。……正直に言います。わるい人です。性格が悪い。そしてメンドクサイ。でも私は良くしてもらったので感謝しています。
その男性は三十代で背が高くてヒョロヒョロして、髪の毛がボサボサの人でした。仕事ができないわけではないけれど、物言いがすごく失礼で態度がデカかった。自分より立場の弱い人にはイジワルで、偉い人には無愛想でした。
若かった私は彼のいじめのターゲットにされていて悩んでいました。悪い人ではないのですけれど調子に乗って私をねぇちゃん呼ばわりする。仕事をお願いしても、気が向かないという理由でやってくれない。私のほうが年下だし立場も下だったので完全にナメられていた。我慢の限界を超えて反撃しようとすると、何か察したかのように優しくしてくれるから怒るに怒れない。いま思えば私のキレそうな空気を察したおばあちゃんが彼に警告していたのかも……。私は行き場のない怒りを抱えてモヤモヤする日々でした。
当時はパソコンが普及しはじめた頃で、仕事で一人一台パソコンを支給されました。今ならパソコンは必要不可欠なのですけれど、当時はパソコンに懐疑的な人もたくさんいました。
彼もパソコンを使うのがイヤだったようで、デスクにあるパソコンはずっと閉じたままだった。上司が何度かパソコンを使って仕事をするよう注意したら、彼の机の上からパソコンが消えた!
初めは優しく注意していた上司もパソコンを使わない、それどころかパソコンをどこかへやってしまった彼に対する口調がだんだんと強くなっていきました。聞けば家に持ち帰って仕事をしていると言い訳するが、明らかにウソです。彼が家で仕事をするわけがない。パソコンを持ってくるよう言っても知らん顔をしている彼に業を煮やした上司は「明日かならず持ってきてください! 持って来なかったらしかるべき処置をとります!」そう宣言した。
そして翌日、上司は彼が来るのを待ち構えていました。「今日持って来なかったら断固とした処置をします!」息巻いている上司の机の電話が鳴った。鼻息荒く電話に出る上司。
上司:はいっ!? モシモシっ!? えっっっ!?
なんと! 前代未聞の監査が入ったのです! 事前予告なしの厳しい監査が!! 職場はてんやわんやの大さわぎになり、彼のパソコン問題はうっちゃられたまま数カ月間対応に追われる事態になったのでした!
どうやら彼は支給されたパソコンを地元のヤンキーの先輩にあげて(!!)いたらしい。怖いヤンキーの先輩なので返してくれとも言えず困っていたみたいです。けれども突然の監査で時間ができたので、段階を踏んで先輩に返却を求めて平和的に解決できたらしい。しばらくたってドヤ顔でパソコンを持ってきました。
あの時監査がなかったら、彼は罪に問われていたと思います。なんていいタイミング!!
この彼が亡くなったおばあちゃんに溺愛されていた話は聞いていたので「もしかしたら死んだおばあちゃんが助けてくれたんだろうか?」そう考えたのです。
つぎの「憑いてる人」はBさんという女性です。このBさんは霊が視えるというNさんから「あなたの後ろに……白いオカッパ頭の……ふくよかなおばあさん……着物を着ています」そう言われ、「いつもBちゃんをみているよ」というおばあさんの口グセまで当てられたので、おそらく本当に憑いているのでしょう。このお話の詳細は完結したエッセイ(1 アタシ、崖っぷちどころか…… 第8部分 「あなたの後ろに、霊が……。」)に書いてあります。すごい当て方なので私が話を盛ってると思われるかもしれませんけれど、ぜんぶ実話です。ぜひご高覧ください☆
このBさんと話していた時に将来の夢の話になりました。Bさんは美術系の大学で絵画を専攻していたので「将来、大きな絵画を書ける家に住みたい。古くてもボロくても広ければいい」そう話していました。その後、彼女とは会わなくなったのですけれど風のウワサで彼女が結婚したと知りました。奇跡的な出会いを経て国際線のパイロットと結婚したらしい……。クソ田舎の滋賀でどうやったら国際線のパイロットと出会うんだ? そしてどうやったら結婚できるんだ? おそらく彼女を溺愛していたおばあちゃんが、彼女の夢を叶えるべく頑張ったな……。 可愛い彼女に古くもボロくもない新しくて広い家を与えてあげたかったんだろうな……。おばあちゃん、おそるべし……!!
この頃はまだ「どうもおばあちゃんが憑いてる人は運が良いみたいだぞ」くらいで確信が持てませんでした。確信を持つようになったのは、私の二番目の夫からです。
彼が死んだおばあちゃんから溺愛されていた話は、彼だけでなく彼の家族からも聞いていました。目の中に入れても痛くないどころか、目の中に入れたいくらい可愛がっていたらしい。仕事で忙しかった彼のお母さんに代わって、おばあちゃんが彼を育てていたというのも大きなポイントです。
彼は野菜が大嫌いでした。健康診断で引っかかったので、私は彼に野菜を食べさせることにした。いつもは大量の肉に少量の野菜を混ぜて食べさせていましたけれど、その日はサラダを作りました。何種類も野菜を切ってボウルいっぱいのサラダを作った。これを今日の食卓に出してやる! そして完食するまで肉は食わせん!!
彼が帰宅したので冷蔵庫からサラダを出しました。これを全部食べさせてやる!! 野菜がキライなんて子どもみたいなことは言わせん!!
強い決意でテーブルに向って足を踏み出した瞬間、何かに手を押されました。そして野菜を満載したボウルが床に落ちた。何もない場所で、確かに私は手を押されたのです。そして彼はサラダを食べずに済んだ。
この人、おばあちゃんが憑いてるかも……。でも私、負けないんだから!!
しばらくして彼は仕事で東京へ行きました。全国から同業の社長が集まって交歓会をするためです。参加者は200名くらいと聞いていたので、私は印刷所にお願いして彼の名刺を100枚作成しました。
ソウ:貴重な機会だからこの名刺を配るのだ! この名刺を配り終えるまで帰ってくることはならん! 配ってなかったら家に入れないからな!
彼は人と話すのがニガテなので困り果てていました。暗い顔で出発する彼の背中に「ぜったい配ってくるんだぞ~! そうじゃないと家に入れへんからな~!」私は宣言しました。
そして東京で交歓会の始まった時、私は滋賀にある彼の会社で働いていました。東京は晴れているらしいが、滋賀県は大雨です。あちこちで雷の落ちる音がする中、私は仕事をしていた。
ドォ~ン!!
大きな雷の音がした! これは近くに落ちたな! そう思っていたら電話が鳴った。
ソウ:はい。〇〇〇社です。
社員:奥さん!! 3番倉庫に雷が落ちました!!
ソウ:えええっっっ!?
社員:すぐ被害を調べます! 社長に連絡してください!!
倉庫には可燃性の商品が山と積まれています! ちょっとでも火がついたら消せないのに雷なんて!! あわてて私は夫に電話をします。
ソウ:倉庫に雷が落ちたらしいの! すぐに帰ってきて!
夫 :でもまだ名刺を配ってないんだが……。
ソウ:名刺なんてどうでもええわ! すぐに帰ってこい!!
私は車を飛ばして倉庫へ急ぎます。もし火がついたらうちの倉庫だけじゃない近隣にもご迷惑をかける!! 積んである商品は化学物質です。 ちょっとでも火がついたら爆発的に燃える!!
泡をくって駆けつけたら、社員さんたちと電力会社の方がヘンな顔で立っていました。燃えてない! 良かった! でもなんでヘンな顔してるの??
社員:雷は電柱に落ちて、電線を伝って倉庫のここまで来ました。
ソウ:げ! 黒コゲじゃん!!
雷のせいで倉庫の電気メーターが真っ黒に焦げています。
電力:普通はさらに電線を伝って建物の中まで雷が落ちるんです。
ソウ:困ります! ちょっとでも火がついたらアホほど燃えるモノが山積みなんです!!
電力:さっき中を見せてもらいました。火がついたらぜんぶ燃えるまで消せなかったでしょうね。
ソウ:なんで中に雷が落ちなかったんですか!?
電力:それが、わからないんです。
ソウ:え?
電力:この構造だと中まで行くはずなんです。そして中の物が燃えたはず。それなのに雷はメーターで止まってる。どうしてなのかわかりませんが、おかげで火事にならずに済みました。
その時、私は確信しました。夫にはおばあちゃんが憑いてる! おばあちゃんが雷を落として名刺を配らずに済むようにしたんだ!! 可愛い孫のためなら雷まで操るのか!? おばあちゃん怖すぎる!!
誰かと意見が食い違って争いになると、不思議な偶然が起こることがあります。私は運が強いほうですけれど、それでも負ける時がある。そういう時に相手に聞いてみると、たいてい死んだおばあちゃんに溺愛されていたという方が多い! しかも多すぎる!!
そういうわけで私は「おばあちゃんが憑いてる人」との争いは全力で回避します! わけのわからん偶然が起こって負けるのはこっちですから!!
あなたは亡くなったおばあちゃんに溺愛されていませんでしたか? もし溺愛されていたとしたら、ものすごく運が強いかもしれませんよ☆