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待ってよ紗奈姉なんで置いてくの!?

時は流れて高1の5月。

ちなみに言うと俺と紗奈姉は同じ高校には通わない。紗奈姉は大学生だから。一応紗奈姉の母校だけどね。

「あ、紗奈姉。一緒に学校行こうよ。」

「……知らない。」

……え?

「な、なんで?」

「いいじゃない別に。じゃあね。」

「う、うん。」

なんてことだ……

ここまで分かりやすいタイトルの章がこんな始めに来ちゃうことってあるのかな……

いや待て。問題はそこじゃない。

ねーちゃんが……俺に冷たい…………?

そんなことあってたまるか……

 

桜はとっくの昔に消費期限が切れ、葉桜も賞味期限切れになろうかとしている。

そんな通学路を一人でトボトボと歩く。一人で登校。いつぶりだろう。紗奈姉と一緒だった日が唐突に恋しくなる。

そういえば、消費期限と賞味期限って全然違うよね!

「はあぁぁ……」

「オイオイどうした?暗いぞ?楽しんでk―」

「言わせねぇよw」

「ちぇっ。俺結構木○好きなのに。」

「知らねぇよお前の好きなキャラなんか……」

 こいつは誠○高校……じゃなかった。笠原高校一年三組、蓮村夏輝。俺のクラスメイト。若干オタク。

「にしてもどうした?今日はお姉さんと一緒じゃないのかよ?」

「まぁな……」

「ケンカしちゃったのか?」

「違う。余計なお世話だ。構うな。」

「なんだよ~可愛いお姉さんとケンカしたからって拗ねるなよぉ~」

「うっせ」

「俺が仲直りの仲介してやろうか?ん?」

「うっぜぇ」

 全く……マジウゼェ……

 他愛もない会話をしていると、学校に着いた。

 全く遺憾なことに俺は蓮村と同じクラスだ。

 中3の時も同じクラスだった。全く遺憾ながら。

「おはよう、中沢君、蓮村君。」

「おはよう高原」

「おはよう花音ちゃん」

 これは高原花音。幼稚園の時から一緒。まぁいわゆる幼馴染ってヤツだ。クラスでは可愛い子ちゃんベスト5くらいに入るらしい。

「中沢君、今日って暇?」

「俺はいつだって暇だぜ?」

「そっかぁ」

「……何かあったっけ?」

「ちょっと、忘れたとは言わせないわよ?」

「え……っと……」

「ほら!委員会の仕事やろうねって言ったじゃん!」

「あー……」

 カレンダーを見る。5月15日。犬養毅の命日。今言ったことに特に意味はない。

「まぁ、そういうことだから。絶対来てよ?」

「お、おう」


今朝の紗奈姉が気になる。一体なんだってんだ。

別に何か変なことをしたわけではない……なんだその疑いの目は。

ホントに何にもしてない。いつも通り話しかけてただけ。

……もしかしてそれが原因?

あまりにも弟がお姉ちゃんべったりだから……?

…………いいじゃん別に。

「はあぁぁぁぁ……」

「どうした中沢。この問題解いてみるか?」

「ノーサンキューです。」

あぶねぇ。数学の藤原|(通称:Fチャー)はメンドクセェんだよ……

あーぁ、なんでかなぁ……

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