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イモータルダンサーズ  作者: 神谷 秀一
17/17

最終話

今までありがとうございました。

よろしければ感想お待ちしております。

名乗りが終わる。

 同時に、周囲の空気が変質する。

「クソ、状況が変わったか」

「なにが・・・」

 言うよりも速く、十夜は美咲を蹴り飛ばし、カレンを腕に抱いて跳躍。美咲が文句を言おうとした直後、各自が今までいた位置が「捕食」された。

「なっ!」

「油断すんな。この建物が暴食になったと思え」

 言った直後、足元の床が脈動し、そのまま牙となって喰らいついてきた。

「さすがに七つの大罪だな」

 牙の先に踵を叩きつけて回避しなから、それでも全方位が敵ということに笑ってしまう。無論、暴食の姿は目の前にある。単純に範囲が広がった。それだけの話だ。

「何がどうなってるのよ?!」

「イモータルの全情報開放だ。個人という枠を超えて己の全情報を周囲に転写したんだな。理論だけは聞いたことある。テメェはクソガキ連れて逃げろ」

「それは逆でしょ!」

 刹那、機械甲冑の関節が紫電を走らせた。それは、制御プログラムの変更による機体制御の限界と稼動領域の限界突破を意味していた。だからこそ思う。

 十夜は弱い。美咲が誰よりも知っている。誰よりも傍にいるのだから。だから、それだけは・・

「俺が勝つ」

 断言された。

 蠢く世界の中で彼言う。

「テメェはこの程度の相手に俺が死ぬと思ってやがるのか?」

「それは・・・」

 死ぬに決まってる。殺されるに決まってる。それでも、黒衣は不敵に笑っていた。それこそ、己は死なないとでも言うかのように。

「俺の名前は『歩く法律違反(アンチロウウォーカー)』だ。どんな法理も俺を殺せはしねぇよ!」

「っ!」

 刹那、美咲は十夜からカレンを抱き寄せた。

「駄目! 美咲!」

 カレンの声が耳に痛い。それでも、

「あんた、死んだら殺しに行くからね!」

「矛盾してんだろうが」

 駆けて去っていく機械甲冑とそれに群がっていく牙の群れを見据えながら、それでも大丈夫だと思ってしまい黒衣は苦笑する。

「ああ、待たせたな」

 銃弾の尽きた拳銃を投げ捨てる。その上でも黒衣は笑う。

「あのさぁ、私は本気を出したんだよぉ? その上で君が私と向かい合うって自殺と変わらないよぉ?」

 今や、この世界は暴食そのものだ。だからこそ、十夜の生存は絶望的だ。それでも黒衣の悪鬼は薄く笑う。

「さて、状況はクリアだ」

 武器もない。体は満身創痍。それでも、黒衣の悪鬼は笑う。

「何がクリアなのかなぁ?」

 いつでも食い殺せる。だから言葉を待つ、

「テメェ、ホントに油断がすぎるよな? 俺だったら一方的に殺してるぜ?」

「油断していい存在だからね」

 人間風情に油断したところで失うものは何もない。だからこそ、


『第三深度まで強制開放』


「んなっ!?」

 動揺もよそに十夜の体は変質していく。帯にも似た黒い紋様が全身を駆け巡り、その上で侵食していく。

 折れた左腕も脈動した直後に本来の形を取り戻し、砕けていた骨も元々の形を取り戻して修復されていく。

「き、君は何なんだよ?!」

「実は俺も養子でね」

 砕けていた。その右腕が異常な速度で修復されていく。その中で黒衣はどこか寂しそうに笑う。

「あのクソ親父は最初から俺達を実験の材料にしか考えてなかった。だからこそ、あの男が、イモータル化する権利を全力で奪ったのか俺って存在だよ」

 だからなと口は言葉をつむぐ。

「テメェは俺が殺し尽くす」


 誰も見ていない。だからこそ十夜は猛る。

「さぁ、始めるぞ。死すらも殺し尽くす殺戮の病を。触れることで分かり合うよりも先に死滅を届ける終末の病を。始まる前から終わっていて、終わる前よりも結末している始まりのない物語を。さあさあ終わりに向かおう。『暴走する病』!」


 吹雪博士が提唱した理論。人型のイモータル。それは、人の身にして人知を超えた力を得ること。しかし、その真相は何よりも陳腐なものだった。

 彼は、病んでいた。そのままならば一年以内に病巣によって死ぬはずだった。しかし、開かれた可能性。イモータル化することによって命を引き伸ばし永久に研究を続けるという俗なものだった。

 だからこそ、犠牲者に選ばれたのはその家族。養子という名の材料だった。

「だから俺は、本来なら最後に融合を目指す親父を真っ先に喰らい殺させた。その上で現出するイモータルの位相を俺の中に移したわけだな。どうやったかなんて覚えてねぇよ。だけど作戦は成功だ。だからこそ、俺の体はイモータルの肉体と人間の肉体が同居している。だけど、テメェ等みたいな成功例と違ってな」

 肉体の全身に駆け巡る黒い帯。それは脈動し、真っ当な存在でないことをアピールしていた。

「このイモータルとしての能力は、常に俺のことを殺そうとしている」

「だったら死ねよ、蚤虫がぁ!」

 突き出される手刀。それだけで、十夜の左腕が千切れ飛ぶ。しかし、十夜の笑みは止まらない。

「この災厄には続きがあってなぁ」

 千切れたはずの肉が蠢いた。失った腕部の傷口が揺れた。そう思った直後、粘着質な音が響いたかと思えば失ったはずの左腕が傷口から盛り上がって元の形を取り戻す。

「なっ!」

「俺の暴走する病は俺という存在を病の力で殺し尽くしたいらしい。だからこそ、どんな致命傷を得ても、この通り即座に回復だ。親父は余程俺が憎いんだろうよ」

 くくくと笑いながら歩を進める。そんな姿を目にしながら、暴食は身体を震わせる。

「死ぬことを・・・死を原動力とした力? 狂ってる………」

 生命体として正しいのは死なないことだ。

 しかし、この、目の前にいる少年にはそれがない。

「死ぬことが前提で、それでも相手を殺すなんておかしい! あなたは死ぬことが怖くないのぉ!」

 刹那、五体ものイモータルが現出する。

 暴食は、それが好機とみて、

「この力には続きがあってなぁ」

 拳が突き刺さる。

 先ほどまでは、拳すらも砕いていた打撃が、イモータルの頭部装甲を打ち抱いた上で突き刺さる。

 だが、続くのはその先だ。

「感染するんだよ」

 拳が突き刺さった瞬間、そのイモータルの全身に黒い帯が駆け巡る。

「っ!」

 そして、その帯が全身を駆け巡ったところで、その身体が砕け散った。

「そんな・・・」

 こんな現象は見たことがない。自身がイモータルになったからこそ、死とは無縁となったと思った。なのに、この、目の前の少年は、

「耐性のない存在は問答無用で即死だ。そこにイモータルも人間も生物も何も関係ねぇ。俺の暴走する病は等しく生命をブチ殺す」


 暴食は思う。

『こんな化け物相手にしていられるか!』

 触れるだけで殺されるのだ。だからこそ、全てを飲み込むなんていう己の能力は最悪の相性だ。だからこそ、操作とまで行かなくとも呼び寄せることのできるイモータルの現出。それを叩きつけた上で逃亡しようとしたところで、

「逃がすわけねぇだろ」

 その腕が殺し尽くした。

 振るわれるだけで、巨体が宙を舞い、帯に喰われて死滅した。振り下ろされるだけで異形が圧壊した。

 どこまでも問答無用で世界と肉体が殺された。

「何で今までその力を使わなかったのかなぁ?」

 言葉は平常。しかし、内心は逃げ出したくて溜まらない。

「この力の欠点はな。使っただけ俺が死に向かうんだよ」

 肉体が汚染されていく。そういう意味なのだ。ならば、交渉の余地はある。暴食はそう思う。

「なら、私達は手を取り合えるよねぇ。だって、君は死にたくないのでしょう?」

 なら、チャンスはある。交渉をこなした上で殺せば良い。または時間を稼げば良い。だからこそ、

「俺は生き延びる気はねぇよ」

「ぇ?」

「テメェ等を殺し尽くせればそれで良い」

 十夜はそこで残酷に笑う。

「大体、生き延びる気があったなら、俺はこんな運命受け入れてねぇよ」

 刹那、十夜は加速した。

 人間の速度を超えた獣の速度で爪牙を振るう。

「っ!」

 暴食は、触れた手足の箇所を随時切り離して感染を避ける。しかし、それでも、目の前の獣は迫ってくるのだ。

 それこそ、切り離す以上の速度で手足を振るい、それ以上の連度で暴食を追い詰めていく。

 速いとか遅いではない。その全てを上回っていく殺意。そして、意思。それを止めることだけができない。

『私、殺される』

 人間をやめたときに思った。それは己が捕食者になるということ。しかし、それでも、

『あなたほどじゃないよ』

 死を抱き、殺意を内包する異形。だからこそ、そこまでは終わっていないと安心する。

「君は私達以上の化け物だねぇ」

 ゆえに思う。

「だから断言してあげる。君は人として死ねないよぉ?」

「知ってるよ」

 黒に染まった右腕を十夜は硬く握る。

「だから、テメェはここで死ね」

 万能の死を届ける拳を握り、

「地獄でまた殺しあおう。俺は殺す相手を忘れない」

 黒衣が駆け出した。同時に暴食は笑いながら駆け出す。

「何でこんなことになったのかな? 私はお腹が空くのが嫌なだけだったのに」

 黒衣と紅は駆ける。そして、お互いの腕が交差し、お互いの胸を貫いた。

「っ」「!」

 二つの身体がまるで抱き合うようにして静止する。

「ああ、これはさすがのお姉さんも死んじゃうなぁ」

 自身の情報が次々に書き換えられていくのがわかる。ましてや身体の末端ではなく、中央に病を打ち込まれた。これはもう切り離せない。だから、

「だからねぇ」

 暴食は身体を貫かれたまま優しい微笑を浮かべて、

「お前も道連れにしてやんよぉぉぉーーーーーーーーーーーーーーーー!」

 刹那、暴食の全身が爆ぜ、全身が牙の異形と化す。

「悪役ってのはなぁ、最後まで改心することなんかないんだよ。センチメンタリズムに浸ったりするからこんなことになるんだ。お前も一緒に私と果てろぉぉーーーー!」

「あのバカ、さっさと逃げろと言ったのに」

「は?」

 その直後、十夜の前方の床が爆炎と同時に砕け散る。

「んなっ」

 しかも、今このスフィアラボはイモータル化をしているはずなのだ。だからこそ、ただの爆薬などでは破壊できるはずもないし、そんな装備を持っている生徒は侵入してきていないはずだった。

 しかし、今重要なのはそんなことではなかった。だからこそ、牙を鳴らし、目の前の悪鬼を食い殺すべく全身の牙を、


「もう動かないで」


「っ!」

 言葉の通り体が硬直してしまう。そこに、絶対の強制力はないからこそ、もう動くことは可能だ。しかし、目の前の存在にはそんな一瞬こそが、

「ったく、余計なことを」

 同時に突き飛ばされてたたらを踏み、彼女は、暴食は聞いた。

「第四深度まで強制開放」

 なぜ、もう放って置いても死ぬような存在に、明らかなオーバーキルを施そうとするのか? そう思っている間に、十夜の右腕の紋様が濃くなったかと思えば、それは瞬く間に肥大化し、巨大な(あぎと)と化して暴食の前に突き出された。その上で暴食は理解する。

「私を食い殺す?」

「正解だ。模造品でも乱造品でも何でもいい。そんなものをこれ以上に生み出されても溜まったものじゃないからな。ここのイモータルもテメェの存在係数の端数で生み出してたようだろ」

 暴食を食い殺す。なんと言う皮肉な冗談だ。

「嘘だ! お前なんかに私を食い殺すことなんてできるはずがない! 逆に飲み込んであげるよぉぉーーーーーーーーー」

「なら、何でそんな泣きそうな顔をしてるんだろうな?」

「えっ?」

 刹那、十夜の右腕は爆発的に巨大化し、暴食も牙を揃えて向かい打つ。

「うわあぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」

 だが、その身体以上の巨大な顎は一瞬で暴食の身体を飲み込んで、

閉幕(カーテンフォール)だ」

 断末魔すらもろとも噛み砕いた。


「さて、暴走する病解除」

 それだけで十夜の身体を覆っていた黒い帯が薄まっていき、巨大化していた腕も黒い塵となって消えていく。顎の隙間からはみ出ていた暴食の残骸もろとも。

「ちっ」

 やがて、その全ての痕跡がなくなり、血塗れの身体ながら無傷の身体を取り戻して十夜は苦笑する。

「くたばるのは遠くないな」

 自身の体を蝕む病の根を理解する。

 だからこそ、笑ってしまう。近々死ぬのだ。だからこそ近くにいてくれる彼女達に感謝する。

「だけどまあ、死ねねぇな」

 死なないためにも足掻こう。そう思える。この力とて使わなければ良いだけの話なのだからだ。

「さて、退屈な日常に帰るとしますかね」

 ばさりと音をたててコートを翻す。

 振り返る先には何もない。

「あばよ『暴食(ベルゼブブ)』さん」

 だから、十夜はそれ以上何も残さない。

 言葉だけでも、それだけで十分と理解していたから。


「だから、俺は何もしてねぇ!」

 言い訳から始まる日常。

「あんたがいじったパラメーターのせいで、機械甲冑の稼動領域が一撃で壊れたのに責任がないと?!」

「だから、それは俺じゃねぇって言ってんだろ!」

 あの時、神無月を止めなかったのもまた十夜だ。しかし、それでも、冤罪を押し付けられて許容できるほど大人でもないのもまた事実だった。

「あんた以外にあたしの何をいじれるって言うのよ?!」

「そういう勘違い台詞を簡単に言うな! うちのキチガイどもが見てるんだよ!」

 普段といえば普段の日常。まあ、バスタードソードが振るわれている時点で色々と間違っている気もするが。

「大体あんた、あの場で俺に任せろはないでしょうが!」

「今更知ったことかよ!」

 叩く。穿つ。破砕する。

 教室のあらゆるものが破壊されていくがそれもいつものことだ。だからこそ、少女は言葉を紡ぐ。


「やめよ?」


 言葉は空から落ちてこない。

 それでも、黒衣の悪鬼と、亜麻色の髪の狂戦士は動きを止めた。

「あら、おはようカレン」

「私のことは無視か?」

 並ぶ白い兄妹に美咲は苦笑。

「別に無視はしてないわよ」

「むしろ、テメェは俺との決着つけるべきだろうが」

 打撃音。

「そういうのは放課後にやってよね」

「なぜ放課後に?」

 拳を振るったままの姿勢で美咲は胸を誇る。

「そういうものだからよ!」

「殴られた俺はどうなる?!」

 いつも通りイカレタ教室に安心しながらも憤る十夜。同時に、白衣の少年に視線を移す。

「殺し合いしたいならいつでも歓迎だ」

「・・・私は今更貴様とそうしたいとは思わないよ」

 彼も彼女も色々と失った。だからこそ、彼は蒸し返さない。今いる存在を大切にすると誓ったのだから。

「だから、貴様にカレンは渡さない!」

「意味がわかんねぇよお兄様!」

 またまた打撃音が重なる。

「十夜、誰もいないとこにいこ?」

 刹那、クラスの男性陣が揃って武器を構えるが、

「だめ」

 空から声は落ちてこない。それでも、クラスメイトの外道どもは動きを止めた。

「おいおい、絶対あれは・・・の台詞ではないぞ?」「いや、それどころかあれは女王様としての資質が目覚めつつある!」「カレンちゃんは私達のお姫様なのよ!」「待て、貴様ら私はカレンを守る義務が?!」

 こいつら揃って死んでくれないかなと思いつつ十夜はカレンの手を引いて歩く。

「ちょっと十夜あんた!」

 外野は無視して十夜は歩く。カレンは残った右手を口元に当てて軽く頬を染めるが十夜は気づかない。

 そして、二人が行き着いた先は屋上だ。


 空は青く、空気は冷たかった。

 たった二人しかいない世界の上で二人は向かい合う。

「テメェはこれからどうする?」

 キチガイどもの力を借りて、戸籍やその他もろもろを確保はできた。だからこそ、油断はできないが、それでも彼女がここにいたいというなら、それを否定することだけはできない。

 だからこそ、十夜は問う。

「テメェはここにいたいか?」

 否定されたらそれはそれで終わりだ。だからこそ、その小さな体は行動を持って答えにした。

「っ!」

 白い体躯を黒衣に抱きつかせた上で言葉を放つ。

「ここが良い」

「何でかはわからねぇな」

 黒と白が交わりあう。

 だからこそ、

「私の居場所はここだけだから」

「なら、ここにいろ。世界の終わりは近い。それでも俺達がいる。だからこそ終わらせねぇよ」

 世界が終わるかもしれない。それだけ人類は追い詰められている。

 だからこそ、子供を使う選択を選んだ世界。それでも、と十夜は思う。

「俺達にできねぇことなんてねぇよ」

 自らは神なんてものではない。それでも思うのだ。

 英雄すらも滅ぼす力を持つ我らならと。

 未だに世界は終わっている。

 滅びる方向に進んでいる。

 それでも、と思う。

「俺達の世界は終わってねぇよ」

 白の少女の手を握りながら思う。

「俺達はまだ未来を見ることができる」

 だからこそ思う。

「だったら俺は勇者でいいよ」

「似合わないね」

「だろうな」

 苦笑する。だからこそ、手に握った存在を確かめながら、十夜は笑う。

「似合わないことはするもんじゃねぇなぁ」

 だから、十夜は悪鬼の笑みでそれに応じる。

「俺の名は歩く法律違反(ふぶきとおや)だ。だから、テメェの名を聞かせろ」

 解いた手を差し伸べて十夜は問う。

「私は」

 少女は戸惑う。しかし、それでも、それでもしっかり手をとって、

「私の名前は・・・」

 後は言葉にならない。

 言葉にならない言葉を放った後で、その影は再び重なった。

 その後の言葉は何も要らなかった。だから、この物語は終わっていく。

 終わった後に終わらせよう。それが彼らの矜持なのだから。

 だからこそ、物語は終わっていく。終わりを望んだ彼等だからこそ、終わっていく。

 ゆえに思う。

 殺すことしかできない。だからこそ、手を取り合おう。その先に未来は広がっているのだから。









                    終


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