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第7話 お嬢様がドキドキ?トキメキ?


「初めまして。タナー侯爵家が長女のステファニー=タナーと申します。王国の太陽であられる陛下にお目通りできて非常に光栄です」

お嬢様の挨拶としては及第点です。

「まあよいよい、私もステフ嬢と呼んでも構わないだろうか?」

「どうぞ。あ、彼女は私の乳兄弟で侍女のサラです」

私は深々と頭を下げた。令嬢じゃないから正式な礼をする必要ないもの。というか、私のような身分の者が陛下に会う事自体が破格。あり得ない出来事が起こっている。

「ああ、其方がサラ嬢か。マークから優秀な侍女だと聞いている」

「勿体なきお言葉でございます」


「そうだ、今日来てもらった目的はステフ嬢とピエトロ殿が同一人物だということでいいのか?その仕組みは一体…?」

「僭越ながら、侍女の私が説明申し上げます。お嬢様はタナー侯爵夫人よりブレスレットを一つあずかっています。そのブレスレットを身につけると、性別が逆転するのです。着ている服も変化する優れものです。そのブレスレットを使って男装していたのです。基本は令嬢です。なんですけども……非常に言いにくいのですが、ステラお嬢様は剣術が得意で、しかも領地経営にも興味があり、加えてデビュタントをしていません‼」

「侍女としてラストの方は断腸の思いだろうな。ステラ嬢、ブレスレットをしてみてくれんか?」

お嬢様がブレスレットを身につけると、光を放ち、ピエトロ様が現れました。

「はぁ、お主が騎士団でも話題のピエトロか……。かなり強いと聞いている。しかしなぁ、その正体が令嬢だと知れば多くの騎士の士気が下がるだろうなぁ。ああ、そういえばピエトロをマークの護衛騎士にって話だったな!」

そうです!私達が今日ここに来た目的はそれです。

「タナー侯爵家は後継が決まっているのか?」

「そんな話はしたことがありません」

「間違ってもピエトロ様がなる事はないでしょう」

「うーん、ステフ嬢。マークの婚約者になる気はないか?」


なんて展開。そりゃあ、私もそうなってくれれば肩の荷が降りると思いましたけれども、急展開ですね。

お嬢様にとってのマーク様は、騎士仲間というものなのでそこに恋愛感情はあるのでしょうか?というか、お嬢様はドキドキとかトキメキとかそういうものは感じるのでしょうか?

腹筋を晒す方がそのような感情を持ったことがあるかと考えると、なんとも答え難いですね。


「お嬢様の気持ちも成長してませんし、護衛騎士をしながら感情の方も成長させていけばいいのではないでしょうか?」

陛下にこそっと「お嬢様は初恋すら未経験かと思います」と伝えた。

「サラの提案を受け入れよう。ステフ嬢というか、ピエトロは今後マークの護衛騎士として励むように!」



サラはなんか押しが強いなぁ。

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