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星の陽だまりに咲く、ネモフィラのように

作者: 逢乃 雫

四月の瞳に


映りゆく空の彼方から



桜色の切符を


受け取った季節は



青いレールを


走り出す汽車のように



藤の花咲く


春色のシャンデリアの



小径の先に


やさしくゆれる



瑠璃唐草(るりからくさ)


青い花びらに映る



空色の心に


そっと


吹きよせる風を感じて




四月の瞳に


映る春のダイヤモンド



やがて街は


あたたかな春茜に


包まれながら



こぼれゆく宵空の


ブルーキュラソー



春の大三角と


藤色の星の花びら


コル・カロリ



星々がおりなす


春のダイヤモンドは



心の(そら)まで


照らす陽だまりのように




四月の心に


映る星のダイヤモンド



深まりゆく


春の宵に集う


星空のカルテットが



季節の第一楽章を


天高く響かせて



やがて


東雲色(しののめいろ)に染まりゆく



有明の空に


月はハープのように




こころを流れる


川のせせらぎに


そっと


耳を澄ませながら



言の葉の森に


陽だまりを見つけるように


咲きゆく


ネモフィラのように



自分は、自分らしく


道を描けたら




人のこころは


人のこころと出逢い



言の葉もまた


言の葉によって



磨かれていくもの


かも知れない



ダイヤモンドが


ダイヤモンドによって


磨かれていくように




四月は得鳥羽月(えとりはのつき)


鳥が翼を


広げるように



空があるから


羽ばたくのではなくて



羽ばたくために


広がる空が、きっと




四月の瞳に


映りゆく空の彼方から



心の宙に


そっと吹きよせる風に



夢を宿す


瞳はまるで


春のダイヤモンド



そして


心の陽だまりに


青く、ネモフィラの咲くように

















ダイヤモンドは、4月の誕生石で、その高い硬度から、研磨するには同じダイヤモンドの原石が用いられます。石言葉は「永遠の絆」です。


春の夜空に輝く、デネボラ、スピカ、アークトゥルスの3つの星(春の大三角)に、紫色に見えるりょうけん座のコル・カロリを加えた四辺形は「春のダイヤモンド」と呼ばれます。紫の花が咲く藤には「優しさ」の花言葉があります。


今が見頃のネモフィラ(ギリシャ語で「小さな森を愛する」)は、瑠璃唐草るりからくさとも呼ばれ、森の中でも陽だまりを見つけて咲くことから、花言葉は「どんな場所でも成功を」です。


季節の星や花をモチーフに詩を描かせていただきました。お読みいただき、ありがとうございます。


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― 新着の感想 ―
 桜色、薄いピンクと紫を白で織りなす藤色、ネモフィラと空が交わる青い平原の空色に春のダイヤモンドが浮かぶ四月の夜空…☆  紫外線を当てたダイヤモンドはその殆どが青く発光する事にも適して、宙の瞳を通して…
>桜色の切符を >受け取った季節は とっても素敵な表現です.。.:*♡ >星空のカルテット 良いですね。春のダイアモンドにピッタリだと思いました。 特に。 「人のこころは」から「磨かれていくように…
今年もネモフィラの季節がやってきましたね。 瑠璃唐草、確かにネモフィラの色は瑠璃色(´ω`*) 一面に広がる瑠璃色を見ると心穏やかになれますよね。 詩の中に織り込まれる和語がまた素敵だなと思いました。…
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