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王国闘技大会 後半

大会は続き、参加者は次々と脱落していった。残ったのはわずか四人—ティム、ローランド、グレイソン、そして魔族のドノヴァンだった。観客の熱気は最高潮に達していた。


「次の対戦は、謎の新人ティム対闘技場の生き残り、魔族戦士ドノヴァン!」


会場からは歓声が上がった。ドノヴァンは角を持つ魔族で、戦闘に秀でていることの証明でもあった。彼の首には奴隷の証である金属の輪が嵌められていた。彼は無表情のまま、静かにリングに上がった。


「あいつは五年間、この闘技場で無敗だ」観客が興奮気味に語った。「だが自由になる権利は与えられない。あまりにも強すぎるからな」


ティムは自分の足が微かに震えているのを感じた。事前の調査では聞いていたが、目の前の魔族の姿は想像以上に恐ろしかった。ドノヴァンの肩幅は自分の1.5倍はあり、筋肉は鎧のように鍛え上げられていた。


「見物人たちの言う通り、こいつは本物だ...」ティムは喉の渇きを感じながら思った。


それでも彼はドノヴァンと向かい合い、軽く頭を下げた。「宜しく」


魔族は無言で短剣を構えた。彼の目には何の感情も浮かんでいなかった。


「試合、開始!」


ドノヴァンの動きは素早かった。一瞬で間合いを詰め、その短剣がティムの喉元に迫った。ティムは慌てて身を翻したが、反応が遅く、頬を切り裂かれた。痛みより先に恐怖が走った。


「くそっ!」彼は後ろに跳び、距離を取った。冷静さを保とうとしたが、心臓は早鐘を打っていた。「ちょっと油断したな...」


ドノヴァンは静かに、しかし容赦なく迫ってきた。その動きには無駄がなく、次の一撃はさらに危険なものになると予感させた。


「飼い犬のまま死ぬつもりか?」ティムは剣を交えながら囁いた。声が震えていないか心配だった。


ドノヴァンの目が一瞬、鋭くなった。「黙れ、人間」


二人の戦いは激しさを増した。ドノヴァンの攻撃は洗練されていたが、どこか機械的だった。一方、ティムの動きは不格好で、何度も危うい場面があった。観客からは野次が飛び始めた。


「なんだあの動きは?」

「新人は運だけで勝ち上がってきたのか?」


ティムは額から流れる汗を拭う隙もなかった。ドノヴァンの一撃が彼の肩を捉え、鈍い痛みが走った。このままでは敗北は時間の問題だった。


「情けない姿を見せるわけにはいかない」ティムは思い直し、作戦を変えた。


「今日の決勝で、高みの見物をしている連中は勇者にお前を殺させるつもりだ」ティムは息を切らせながら言った。「アルベルト王子の命令だ」


「何を言っている?」ドノヴァンの動きが一瞬止まった。


その隙を突いてティムは反撃に出た。だが、経験の差は明らかだった。彼の剣はドノヴァンに容易く弾かれ、逆に彼の脚に浅い傷が付いた。痛みで膝をつきそうになるのを、必死でこらえた。


「彼らはお前を利用している。勇者に魔族を殺させることで、士気を高め、彼の行いを正当化しようとしている」ティムは痛みをこらえながら続けた。


ドノヴァンは怒りに満ちた目でティムを見た。「私には選択肢がない。家族が人質にとられている」


両者の剣が激しくぶつかり合い、火花を散らした。ティムの腕はしびれ、剣を握る手に力が入らなくなりつつあった。


「その家族はもういない」ティムは息も絶え絶えに言った。「三ヶ月前、南方の収容所で亡くなったと報告がある」


ドノヴァンの動きが止まった。「嘘だ!」


「嘘ではない。これ全てが茶番だ」ティムは膝をつきながらも、剣を構えて続けた。「お前は棄てられた駒にすぎない」


ドノヴァンの顔に絶望の色が浮かんだ。「ならば…私の戦う意味は…」


ティムはこの隙に立ち上がろうとしたが、足がもつれ、再び膝をついた。観客からは嘲笑の声が上がった。情けない姿を見せているが、それも計算のうちだった。


「絶望するな」ティムは真剣な表情で言った。「同胞を救いたいと思うなら、私に勝て。そして自由を勝ち取れ」


魔族の目に火が灯った。彼は新たな力を得たかのように、激しい攻撃を仕掛けてきた。ティムは防御に回り、時折隙を突く攻撃を返したが、ドノヴァンの勢いは止まらなかった。


最後の攻防で、ティムの剣がドノヴァンの一撃によって弾き飛ばされた。彼は倒れ込み、魔族の短剣が喉元に突きつけられた。


「参った!降参だ」ティムは両手を上げた。顔には敗北の悔しさよりも、何かを成し遂げた安堵の色が浮かんでいた。


「勝負あり!勝者、ドノヴァン!」


観客からは驚きの声が上がった。多くはティムに対する怒りの声だった。


ティムは立ち上がるのに苦労した。体中が痛みで満ちていた。去り際、ドノヴァンは小声で言った。「なにが狙いだ」


「さあね」ティムは痛みをこらえながらも微笑んだ。「自分の運命くらい自分で決めてもいいと思っただけさ。それに...俺は賭け事が好きなんだ」


---


次の対戦はローランド対グレイソンだったが、対戦前、ティムはローランドを捕まえて話しかけた。


「勇者殿、一つ聞かせてほしい。ログリムで何があった?」


ローランドの顔が曇った。「なぜそれを?」


「答えを知りたいんじゃないか?」ティムは真剣な眼差しで問いかけた。


ローランドはしばらく黙っていたが、やがて重い口を開いた。「我々は魔族の城を包囲した。デモリダス枢機卿の命令で、閉鎖された空間で、食料が尽き、疫病が蔓延し、沢山の魔族が死んでいた。子供たちでさえも…」


「アルベルト王子の狙いは、君にドノヴァンを殺させることだ」ティムは告げた。「それが国のためだと彼は本気で考えている」


「何を言っている?」


「デカぶつに勝ったら次の相手はドノヴァンだ。王子は勇者である君が魔族を公の場で倒すことで、民衆の士気を高め、君の行いを正当化しようとしている」


ローランドは言葉を失った。


「どうするかは君次第だ」ティムは肩をすくめた。「自分で考えるといい」


---


リングに上がったローランドとグレイソン。グレイソンは重厚な鎧を身にまとい、王国軍最強の戦士としての威厳を漂わせていた。彼の大剣は数多くの魔族の血で歴戦の傷がついていた。


対するローランドは軽装で、普段は背負っている勇者の印である聖剣ではなく、通常の剣を手にしていた。


ローランドもグレイソンも一礼して剣を構えた。二人の目が交錯し、そこに長年の想いが垣間見えた。


「試合、開始!」


最初の打撃は予想通りグレイソンから放たれた。彼の大剣が唸りを上げ、空気を切り裂いてローランドに迫った。ローランドは軽やかに身をかわし、カウンターを狙ったが、グレイソンの防御は堅かった。


「まるで踊りのようだ」観客はローランドの動きに見惚れた。


二人は激しい攻防を繰り広げた。グレイソンの攻撃は力強く、一撃一撃に重みがあった。ローランドの身のこなしは軽快で、グレイソンの攻撃の多くを巧みにかわしていた。


十分ほど経っても、決着はつかなかった。


「お前の迷いが見える」グレイソンは汗を拭いながら言った。「なぜ私に攻撃しない?そんな態度では我々と共に戦い、散った仲間に顔向けできない」


ローランドは黙々と戦い続けた。その表情は穏やかだったが、目には何か決意のようなものが宿っていた。


突如、グレイソンの動きが変わった。彼は大剣を持ちながらも、それを軽々と操り、まるで細身の剣のように繊細な攻撃を繰り出した。その技は重厚な体格からは想像できないほど洗練されていた。


ローランドは驚いて一歩後退した。グレイソンの剣先が彼の頬をかすめ、血が滴った。


「驚いたか?」グレイソンは微笑んだ。「私も昔は軽装の斥候だった。体は大きくなったが、その技は忘れていない」


再び攻撃を仕掛けるグレイソン。今度はより細かな連撃で、ローランドを追い詰めた。ローランドは辛うじて防御しきったが、腕に切り傷を負った。


「わかっている」突如、グレイソンの口調が変わった。「私も昔はお前のようだった」


ローランドは顔を上げた。


「敵のことを考えすぎて、精神的に参ったことがある」グレイソンは剣を振りながら続けた。「だが、それは戦士の宿命だ。民は勇者の活躍に喜んでいる。何も後ろ暗いところはない」


グレイソンの大剣がローランドの彼の肩に深手を負わせた。しかしローランドの表情に変化はなかった。会場からは歓声が上がった。


「立て、勇者よ」グレイソンは剣先をローランドに向けた。「お前は王国の希望だ。その力を正しく使え」


ローランドはゆっくりと立ち上がった。彼の目に何かが宿った。


「それは詭弁だ」ローランドは初めて強い口調で返した。「自分の心に嘘をつき続けることはできない」


「嘘ではない」グレイソンは突進してきた。「我々は王国のために戦っているじゃないか!」


ローランドはその勢いを利用し、グレイソンの攻撃をかわした。しかし次の瞬間、グレイソンの拳がローランドの腹に突き刺さり、彼は吹き飛ばされた。


「ぐっ!」ローランドはよろめきながら言った。


「戦争をする理由を奪われたら、これまでの全てが否定される」グレイソンは追撃しなかった。


ローランドは再び立ち上がった。彼の目には怒りの炎が灯っていた。


「私が魔族を殺したのは、彼らが悪だからではない」ローランドは静かに言った。「王の命令だったからだ。そして今、その罪の重さに耐えられなくなっている」


「言うな!」グレイソンは叫び、猛攻を仕掛けた。「自分の言葉に囚われるぞ!」


ローランドの動きが変わった。彼の剣さばきは一層鋭くなり、まるで別人のようだった。グレイソンの攻撃を次々とかわし、隙を突いて反撃に転じた。


「あれは…」観客の一人が驚きの声を上げた。「勇者の剣が、光っている...!」


ローランドの剣筋が青い光を放った。彼自身も驚いたように見えたが、その動きは止まらなかった。彼の体が記憶していた勇者としての技が、無意識のうちに表れたのだ。


「そうだいいぞ!戦いだけが俺たち戦士を癒すんだ!」グレイソンは喜びに満ちた声で叫んだ。


ローランドは一瞬たじろいだが、すぐに表情を引き締めた。


「この力は私のものだ」彼は静かに言った。「どう使うかも、私が決める」


最後の攻防が始まった。グレイソンの強力な一撃がローランドに迫る。しかしローランドはそれを真正面から受け止め、剣を交えたまま一歩一歩と押し返した。


「我々の力は、弱き者を守るためだ」ローランドは言った。「殺すためではない」


「ならば証明してみろ!」グレイソンは全力の一撃を放った。


ローランドはその勢いを巧みに利用し、グレイソンの体勢を崩した。彼の動きは正確で、グレイソンの剣が宙を舞った。


グレイソンは、敗北を認めた。しかし彼の表情には奇妙な満足感が浮かんでいた。


「勝者、ローランド!」


会場は歓声に包まれた。ローランドは静かにグレイソンに手を差し伸べた。グレイソンはその手を取り、立ち上がった。


「お前は本当の勇者だ」グレイソンは小声で言った。「だからこそ、最後まで仲間を信じてほしい」


ローランドは何も答えず、静かにリングを降りた。その表情には新たな決意が浮かんでいた。


---


決勝戦。ローランドはドノヴァンと向かい合っていた。貴族席には王族たちが着席し、特にアルベルト王子の顔には期待に満ちた表情があった。彼は側近に何やら指示を出しており、その視線はドノヴァンに注がれていた。


闘技場は満員の観客で埋め尽くされ、熱気が渦巻いていた。最前列には前の試合で敗れたティムとグレイソンの姿もあった。


「最終決戦、勇者ローランド対魔族戦士ドノヴァン!」


発表と同時に会場からは興奮した歓声が上がった。勇者と魔族の対決は象徴的な意味を持ち、誰もがその結末を待ちわびていた。


ドノヴァンの表情は硬く、その目には決意と何か言い知れぬ感情が宿っていた。彼は短剣を手に、静かに中央へと歩み出た。対するローランドはグレイソン戦同様、普通の剣を手に持っていた。


二人は向かい合い、形式的な礼を交わした。


「勇者よ」ドノヴァンは低い声で言った。「私には引くわけにはいかない理由がある」


ローランドは静かに頷いた。「私もだ」


「試合、開始!」


二人の戦いは荒々しく始まった。ドノヴァンの動きは先ほどまでとは違い、感情に任せた激しいものだった。その短剣が空気を切り裂き、ローランドの顔面を狙った。ローランドは冷静に身をかわし、彼の攻撃を見極めていた。


「あいつ、前の試合とは別人だ」観客席のティムが呟いた。彼はドノヴァンの目に宿った怒りと絶望を見逃さなかった。


ドノヴァンの攻撃は連続し、ローランドを追い詰めていった。その剣技は洗練されていたが、どこか無謀さも含んでいた。ローランドは防御に専念し、冷静にドノヴァンの動きを分析していた。


「殺せ!」客席から叫び声が上がった。「魔族を倒せ!」


その声に抗うように、ドノヴァンの攻撃はさらに激しくなった。彼の短剣がローランドの腕を捉え、赤い血が滴った。会場からは歓声が上がった。


「ローランド、まだ始まったばかりだ」ドノヴァンは挑発するように言った。「本気で来い」


ローランドの剣さばきが変わった。彼は少しずつ反撃に転じ、その精密な動きでドノヴァンを押し返し始めた。しかし、彼の目には迷いがあった。


「どうした、勇者よ」ドノヴァンは苦笑した。「魔族を殺すことにためらいがあるのか?」


ローランドの心にティムの言葉が蘇った。「アルベルト王子の狙いは、君にドノヴァンを殺させることだ」


彼は一瞬、剣の手を緩めた。ドノヴァンはそれを見逃さず、強烈な一撃を繰り出した。その短剣をローランドは反射的に切り返し、ドノヴァンの腕に深い傷を負わせた。


「倒せ!」貴族席からアルベルトの声が響いた。「魔族を殺すんだ!」


ドノヴァンはゆっくりと立ち上がった。彼の目に決意の色が宿った。


「ドノヴァン」ローランドは静かに言った。「お前は何のために戦っている?」


「私には選択肢がない」ドノヴァンは歯を食いしばって答えた。「家族のために…」


その時、彼の脳裏にティムとの戦いでの言葉が蘇った。「その家族はもういない。三ヶ月前、南方の収容所で亡くなったと報告がある」


彼はこれまで闘技場で勝利するたびに、同胞10名の解放を願っていた。しかし、その約束が実際に守られていたという確証はなかった。もし、それも嘘だったとしたら…


ここでローランドが反撃に出た。二人の剣が空中で交差し、火花を散らした。ローランドの剣筋は精密で、次第にドノヴァンを追い詰めていった。


「私たちは互いを理解できる」ローランドは剣を交えながら言った。「共に利用されているだけだ」


「何を言っている…」ドノヴァンは苦しい表情で返した。


激しい攻防が続いた。二人は互いに傷を負わせ合い、疲労の色が濃くなっていった。会場は興奮の渦に包まれ、勇者と魔族の死闘に熱狂していた。


次の瞬間、ローランドの剣がドノヴァンの武器をはじき飛ばした。魔族は無防備な状態で、勇者の剣先を喉元に突きつけられた。


会場は静まり返った。アルベルトは期待に満ちた表情で前のめりになっていた。彼の目には勝利の色が浮かんでいた。


ドノヴァンは覚悟を決めたように目を閉じた。「終わりだな」


しかしローランドは剣を下げた。


「もういい」彼は言った。「力の差は明らかだ。これ以上の戦いは不要だろう、私は降参する」


会場からはどよめきが起こった。アルベルトの顔が青ざめ、彼は席から立ち上がった。「何だと?」


「勝者、ドノヴァン!」


審判は困惑しながらも、勝利を宣言した。ドノヴァンは驚いた表情でローランドを見つめていた。彼の目には混乱と疑念が交錯していた。


「なぜだ?」彼は小声で尋ねた。「お前には勝ち目があった」


「殺し合いに勝者はいない」ローランドは静かに答えた。「私たちはもう十分、血を流してきた。そして…」


観客席からは混乱した声々が飛び交っていた。


ローランドとドノヴァンは互いを見つめ、静かに剣を合わせ、健闘を称え合った。二人の姿に、会場の一部から拍手が起こり始めた。それはやがて大きな拍手へと変わっていった。


---


表彰式は厳かに執り行われた。アルベルトは不機嫌な表情で、父である国王が優勝者のドノヴァンにメダルを授与するのを眺めていた。その視線には怒りと屈辱が満ちていた。


「優勝者には特別な権利を与える」王は宣言した。「望みを言え」


ドノヴァンは毅然とした態度で言った。「戦闘奴隷からの解放を望みます」


会場に衝撃が走った。


アルベルト王子の顔が一瞬強張った。国王は息子に視線を送り、眉をひそめた。


「…よかろう」国王は同意した。


ドノヴァンの表情に安堵の色が浮かんだ。彼は首の金属輪に手をやり、それが外されることを思い浮かべた。そして同時に、ティムの言葉が再び脳裏に浮かんだ。もし家族が本当にいないとしたら…自分が戦う理由は何になるのか。


---


祝宴の最中、ティムはひっそりと離れた場所でジュリアンとアイリス王女と会っていた。三人の表情は勝利の色に満ちていた。


「見事でした」アイリスは言った。「まさか、こんな結末になるとは」


「しかし少々やり過ぎたかもな」ジュリアンは真剣な表情で言った。「アルベルト一派に目をつけられた可能性がある」


「モテる男はツライね」ティムは微笑んだ。「でもローランドはこちらについた」


アイリスはうなずいた。「ドノヴァンもだ。彼の目に宿った疑念が、すべてを変えるきっかけになった」


「私は彼に真実を告げた」ティムは静かに言った。「あとは彼自身が確かめるだけだ」


その時、静かに歩み寄ってきた人影があった。振り返ると、そこにはローランドとドノヴァンが立っていた。二人の目には決意と覚悟が宿っていた。


「話を聞かせてくれ」ローランドは言った。「私が知るべき真実について」


「私も同じだ」ドノヴァンも一歩前に出た。「ティム、あなたが言った言葉の真偽を確かめたい。そして、もし家族が本当にいないのなら…今度は本当の同胞のために戦いたい」


アイリスは二人を見て、静かに微笑んだ。「それでは、本当の話をしましょう」

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