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灯りに照らされた孤独
ひとりになるのは意外と難しい。
家、学校、職場。
否応なしに、誰かと関わらないといけないからだ。
でも、ひとりぼっちになるのは難しくない。
普通にしているだけで、気がついたらなっている。
誰かと話していても、誰かと笑っていても。
人が増えれば増えるほど、孤独感が増していく。
誰かと話していても、誰かと笑っていても。
その理由がわかっているから、余計につらくて悲しくなってくる。
誰のせいでもない、自分のせいだから。
親切にされたとしても、心に壁を作ってしまう。
誰かといるよりも、ひとりきりのほうが寂しくない。
そんなふうに強がって、真っ暗闇の孤独から目をそらす。
どこにも光はないと知っているのに。
灯りに照らされた孤独は、逃げることを僕に許さない。