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窓際の夢  作者: 桜瀬悠生
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ためらい

 一方的に話をするのが苦手で、いつも相手の顔色を窺ってしまう。


 退屈じゃないだろうか、早く話し終われと思っていないだろうか。


 話下手なのを自覚しているから、どうしても気にせざるを得ない。


 続きを話すのをためらって、へたくそな話のリズムが余計に崩れていく。


 そうなってくると焦らないのは無理で、


 少しでも早くオチにたどり着きたくなる。


 自分のためではなく、聞かされている相手のために。


 その結果、自分でも何を話しているのかよくわからなくなる。


 ようやくオチにたどり着いたときには、


 相手の顔色を窺う必要さえもない。


 だから、何か話したいことがあってもためらってしまう。


 うまく話せる自信がないし、


 どういう結末が待っているのか目に見えているからだ。


 そして、同じことをくりかえす。


 失敗体験ばかりが積み重なっていく人生で、


 僕は何を手に入れられるのだろう。


 手を伸ばすことさえも、ためらっているのに。

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