表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
窓際の夢  作者: 桜瀬悠生
16/40

自己差別

 僕は、自分のことを差別している。


 どうせ自分なんか何をやってもうまくいかない。


 きっと同じことのくりかえしで未来に希望なんてない。


 どうせ誰からも愛されないし受け入れてもらえない。


 こんな自分なんか生きていたって仕方がない。


 自虐的な言葉の裏には、自分と他者との境界線がある。


 自分はこちら側の人間だから、あちら側の人たちとは違う。


 最初からあきらめて、自分の居場所や向かう先を決めつける。


 自分への差別をなくせたら、少しは世界の見え方が変わるのだろうか。


 イジメられた経験がなかったら、


 自分を差別することもなかったのだろうか。


 大勢の人たちに何年間も差別されて、


 事あるごとに境界線を意識させられた。


 さっきまで普通に話してた他クラスの生徒が、


 僕が何者かを知った途端に目つきを変えて態度も変わる。


 一生消えない烙印を押されてしまったかのように、


 いまも僕は過去の苦しみから逃れられていない。


 これからも、きっと逃れられることはないだろう。


 イジメられっ子という烙印が、他の誰の目に映らなくなったとしても。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ