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どれだけ撃たれても
精神的なものだとわかっているのに、現実の痛みから逃れられない。
トリガーが引かれた途端、悪魔のように襲いかかってくる。
自分ではどうしようもないから、
痛みが去ってくれるまで必死に耐えるしかない。
いまでは、いつトリガーが引かれるのか怯えるようになってしまった。
恐怖とストレスと苦痛に支配されて、精神を安定させることができない。
外部の音を遮断していないと落ちつけなくて、
自分の部屋なのにヘッドホンをはずせなくなった。
もう大丈夫、もう心配いらないと思えても、
すぐに間違いだったと気づかされる。
トリガーの理由と痛みの原因は、明確すぎるぐらいにわかっている。
だからこそ、余計につらい。
恨みたくないし、憎みたくもない。
死ぬときまで、こんな感情はもっていたくない。
だから、必死になって消し去ろうとしている。
耐えがたいほどに苦しくて、生き地獄のように感じられても。
最期ぐらいは、自分らしくあるために。