ラストエピソード
ライナス様、アンナ様の結婚式から数年が経ちまして。
2人の間に1人の娘が生まれました。
これがかなりのお転婆娘でございまして、彼女のイタズラにかかった大人は数知れず。
全く、どちらに似たのでしょう。
それはさておきライナス様とアンナ様、2人の喧嘩が始まります。
どちらの方の1人娘に愛されてるか、喧嘩のタネはいつだってそれでございます。
本日は、好き人やお世話になった人に花をプレゼントする花祭りの日でございまして、1人娘にも一輪の花が渡されました。
一輪なのはもちろん、2人の策略でしてどちらに懐いているかの勝負ためでございます。
勝負の行方はと言いますと――。
両親の元に向わずに老執事に渡されます。
「お嬢様、ありがとうございます。私の部屋に飾らせてもらいますね」
穏やかに笑う老執事が優しく言います。
どうやら、勝者は老執事。
ひとまず、平和になりそうです。
結果を知ったライナス様とアンナ様、ガッカリしつつも老執事ならと納得いたしまして、また新たな勝負を探すのでありました。
彼と彼女が素直になるのはいつの日か。
それは誰にも分かりません。
わたくしクロコにお付き合いいただいた皆様に最大限の感謝を。
また、いつの日かお会いしましょう。




