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13歳

 婚約が決まりましたのは両者13歳のときであります。



「なんでこんなバカそうなサルとっ!」

「こっちだって可愛げのねー奴お断りだ」


 初顔合わせはご覧のようで、出会いは最悪。


 水と油、S極とN極、はたまた犬猿の仲とでもいいましょうか。



 ライナス様は、確かに考えなしに動くお方で庶民の子供のような丸坊主。

 サルというのも的を得てる言葉であります。


 一方、ご令嬢のアンナ・ベケット様は整った容姿ではありますが、キッとしたつり目のご令嬢。

 ついつい口と手が出てしまうのはご愛嬌。


 どちらにも言えるのは、貴族というよりかは庶民の騒がしい子供か悪ガキといったふうです。


 あって五分、お互い母親に襟首を掴まれケンカする手が届かないようにされています。

 まるでリードにつながれた犬のよう。


 椅子に座らせられたライナス様とアンナ様は、使用人に監視されながらの睨み合い。


 全く、()()()()()()ことで。



 仕方のないことなのかも知れません。


 なにせ、本人たちはまだまだ貴族としての婚約の意味も、恋のこの字も一切持ち合わせておりませんゆえ。


 ライナス様は元気いっぱい、花より団子、身なりに気をつかうなんてことはカケラも無し、庶民の子供に混じり駆けずりまわって遊ぶ子ですので。


 アンナ様は昨年ご結婚された王太子様と王太子妃様のような恋に憧れておりまして、ライナス様はお呼びでないのです。



 互いに気の乗らない婚約であったがために、子供らしい感情を素直に爆発させてケンカになっておりますが、2人の行く末は始まったばかりでございます。



 さてはて、どうなることやら――。


次回更新は13日の8時でございます。

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