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ケンタとショウジがその後を追う。
僕は言われるがままに夜に家を抜け出して、重い足を引きずりながら廃病院へと向かった。
「遅いぞ」
三人ともすでに廃病院の前で仁王立ちしていた。
言われた時間よりも前に到着していたが、遅れたという理由で頭をつつかれ、足を蹴られ、髪を引っ張られ、耳をひねられた。
「これだ」
シンイチが見せたものは「死ね!」と幼い字で書かれた紙だった。
以前、僕の机の中に入れられていたものだ。
「これと同じものを、この病院の中に隠した。それを見つけて持ってくるんだ。簡単だろう。わかったら、さっさとしろ!」
僕はしかたなく病院に入った。
適当にごまかしてこの肝試しを終わらせる心算だったのだが、そう甘くはなかったようだ。
しかも一人でやり遂げなければいけない。
病院は個人経営にしては大きくて、三階まである。
僕は覚悟を決めた。
諦めたと言ったほうが、より適切な表現かもしれないが。
とりあえず一階を全て見回ることから始めた。
懐中電灯の明かりで切り取られた灰色で無機質な壁や床はどうにも気味が悪く、なかなか前に進むことが出来なかった。
見える範囲も不気味だが、その先の黒い闇がとにかく怖いのだ。
それでもなんとか一階は全て見回り、僕は階段を登った。




