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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

オリジナル

[オリジナル][ローファンタジー][バカ話]語られない物語

作者: うたの

タビニデマシタ。サガサナイデクダサイ……。


副題:ヨメポディウムの花言葉


「僕と結婚してください」

ハイライトが消えた。


私に結婚を申し込んで来た冴えない男は幼馴染である。

唐突なのはいつもの事なので、よしよししてから話を聞く。

すると彼はこんな話をし始めた。


先日、渋谷で待ち合わせをしているところを宗教勧誘に立ち止まったらしい。

カモとばかりに彼の前に整列する女どもの話を聞いていたが、どんどん増えていく人の数に逃げ出したとのこと。

20人は居た、と顔を真っ青にして彼は力説する。

うーん。まぁ、こいつじゃ仕方ないね~と内心そう思う。

内向的だし、田舎暮らしだったし、そもそも人の多いところに行くことがほとんど無かった。

そんな田舎から、渋谷である。人の多さの桁が違う。

おまけに下手にお人好しなので話を上手く切り上げられない。

いろいろ困った人なのであるが、性格は悪くない。ま、幼馴染の贔屓目かもしれないけどね!


「それで何で私と結婚してになるの?」

「それはまぁ、一緒に居ると安心するからかな」

まぁ、ずっと一緒に居るし、黒歴史は握ってるし、将来はそーなるかなーとは思ってたけど……。

「でも、私達まだ付き合ってもいないよね?」

「それはまぁ、あれだ。交際を前提として、結婚ってやつ、かな?」

「本当は?」

「東京怖い。一緒に居て!」

サイテーだった。


私はそんなに自分が美人であると思っていない。顔の造作自体は悪くは無いと思うのだが、あまり化粧っ気もないし、する気もない。黒縁眼鏡だしね!

若いうちは素材の良さを生かす!というどこかのポスターみたいに、乳液くらいしか付けてない。

幼馴染は落ち着きのある美人と言ってくれるが、大学で出会う色とりどりの美人に比べるとどうしても引け目を感じるのだ。

そんな冴えない私ではあるが、一応、プロポーズとか結婚には願望を持っている。

たった今、粉々に打ち砕かれたわけではあるが、そもそも彼にそういった機微を期待できるわけも無い。

「一生尻に敷くからね?」

「敷かれたほうが安心する!」

捨てられた子犬のような目から、一転、嬉しそうになる。

「いつかはウェディングドレスを着させてね?」

「……なんとかする……?」

「なんでそこ疑問系なのよ! はい、もう一度」

「何とかする!」

「よし!」

くるりときびすを返す私。

「……あれ、答えは?」

「大学卒業したら、教えてあげる」

それまでは私の子分ね! ビシっと指をさす私に彼は頷いた。

まったく、私がいないとダメなんだから。

少し笑った口元を押さえて、歩き去ろうとした。

が、ふと思い浮かんだ事にため息を付く。

結局何も変わってないや、と。

私と一歳年下の彼との力関係が確定されただけの事であった。



結論から言うと大学は卒業出来なかった。

異世界転移とやらで剣と魔法の世界に飛ばされたらしい。

職業とかスキルとか魔法とかある世界で、私の職業は戦士、彼の職業は白魔道士だったりする。

成長促進効果があるとかで、ぐんぐんレベルが上がり、この世界での最強に達した。

彼のほうも高レベルになったのだが、戦闘イヤ!とばかりに私の陰に隠れて遠隔攻撃している。

そういうことなので、熟練度が上がらずLvの割りに低性能だった。

一応、勇者と呼ばれる人物のパーティにいるのだが、戦闘では私のオプション扱いである。

しかし、彼には彼の強みがある。

生産系スキルである。

全てのギルドの頂点、マスターレベルに達しているのだ。

勇者パーティの衣食住のほぼ全てが彼が管理している。

自給自足する勇者パーティという伝説の武器とかそういうあやふやな物に一切目もくれず、鉱石を掘り、木を伐採し、布を編み、革をなめし、素材を抽出し、釣った魚を調理する。

最速最短で魔王を追い詰めるというロマンのかけらもない旅になった。


そんなこんなでみんなで山に採掘に行ったときのこと、

「勇者が鉱石掘り。普通はないな」

「とはいえ、これのおかげで武器の更新とか入荷状況をほとんど気にしなくていいからね」

助かってます。と魔法使いが彼に頭を下げている。

「加工する素材はあっても普通職人は街から出ないし、戻るまでに時間がかかる。しかもその街にそれ系の職人がいるとは限らないからな」

だいたい街で得意とする分野があって、彫金が盛んな街、鍛冶が盛んな街とか別になる。一方の街で加工して貰って、一方の街で完成させる、というのが一般的流れだ。

とても時間が掛かるので、装備更新は遅いのが普通。

「最初は戦力外の人をパーティに入れるのはどうかと思ったけれど、ここまで高性能だと文句を言う方に罰が当たる」

彼の株が上がるとちょっと嬉しい。

「目を付けた戦士が羨ましいね~」

お金持ちの嫁。三色昼寝付き。くぅ、とか魔法使いが叫んでいる。

「いつの間にかお金持ちになっていたわね」

うーん、と手を拱く。

勇者パーティが使っていた希少金属を使って作られた武具とか、ありえない宝石で飾られたネックレスとか。彼というか、勇者パーティは着実に資産が増えていた。

王様とかに褒美をもらう必要性が最近、感じられない。

そもそも結婚する予定だし、お金を稼ぐ必要もない。名声は必要……なのかな?あまり気にしていない。

魔王を倒せば元の世界に戻れるらしいけれど、戻る必要があるのか、最近疑問になってきた。


「そろそろ休憩にしない?」

彼の声で思考から戻る。

今、行くと手を振って、横穴から外に出ると、そこには一面に花が咲いていた。

「ほー、珍しい。ヨメポディウムか」

勇者が感嘆の声を上げる。

珍しいの?と聞くと、魔法使いが解説してくれた。

結婚式の時にブーケに使う花として最上級とのこと。

非常に希少で、かつ、このたくさんの花の中で、中心にある幾本かの花だけがそう呼ばれる。

周りの花はリコポンという名前らしい。そっくりだけど別物だった。

「お前ら、結婚するんだろう?取っとくと良い」

「ありがとう。頂いておくよ」

珍しく彼が率先して取りに行った。

なにか容器に入れて大事にしまった。


私達はこの世界で結婚するのだろうか?という疑問は今は置いておこう。

結婚式のための花を彼が大事そうに取ってくれた、ということが重要なのだ。


しばらくお茶を飲んだりしながら、談笑していると、彼が私に手招きをしている。

どうしたのか、と側に行くと、彼は私に屈むように言い、目を閉じるように言った。

そっと眼鏡が取り外され、代わりのものが掛けられる。

目を開けると、綺麗な視界が飛び込んできた。

「わっ、すごい」

旅の途中で傷ついた眼鏡には無数の傷がついていた。

新しいそれには傷が無い。クリアな視界が広がっている。

「多少、重いけど今までのよりはいいと思うよ」

照れたような顔でそっぽを向いている。

川に行って顔を見ると明るい色の眼鏡がかかっていた。

「気付いてくれてたんだね」

あ、逃げた。

度胸はないが、まぁ、いいか。

コケた、彼を見ながら、ちょっと幸せに浸った。


ちなみに後で魔法使いに聞いたら、眼鏡の代金で城が建つと思うよ?とか言われた。

どうしよう、これ。



「あやしい……」

最近、挙動不審な魔法使いを問い詰めたところ、どうも勇者と付き合い始めた事が分かった。

曰く、バカップルに当てられてなんとなく会話しているうちに意識して、付き合う流れになったとのこと。

やっかまれるよりはいいけれど、魔王を倒す二組のカップル成立済み勇者パーティってあったのだろうか。

その後姫を娶る流れは良くあるけれど、男女関係の付け入る隙が無いね。

ごめんね。王様、姻戚関係は結べないよ。

ごめんね。姫様、勇者様は売約済みだよ。

ちなみに、この世界は基本的にかかあ天下なので、勇者は魔法使いに順調に教育されてる。

順調だね。と親指を立てると、向こうもいい笑顔で返してきた。


戦士と魔法使いが話している頃、勇者と白魔道士は焚き火を囲んで話していた。

「一応、魔王との決戦前なんだけどな」

勇者がボヤく、その横で白魔道士は大真面目に語る。

「モノは用意しました。今更否やはありません」

「お前そういう性格だったか?」

「まぁ、一世一代の晴れ姿ですからね」

がんばりました、とばかり胸を張る白魔道士。

「魔王との決戦の詳細は伝えられないな」

「ですね……まぁ、魔王を倒しても仕方がありませんし」

「そうだな。もう戻るつもりはない」

「明日決行します」



「これで最後か……」

魔王城の城門前に四人が立っている。

勇者の声に三人が頷く。

城門に向かおうとした戦士と魔法使いを、勇者と白魔道士が引き止める。

「今回は秘密兵器がある。魔王城ではそれを使う」

頷く白魔道士。厳かに空間から取り出したそれはを見て、戦士と白魔道士は固まった

「「は!?」」

空間から取り出したそれは、赤と緑のドレスであった。

「「ちょっと、意味が分からないのだけれど?」」

綺麗にハモる二人に勇者は言う。

「白魔道士と思うところがあってだな。最後の戦いだし、いろいろ整えてみた」

こくこくと頷く白魔道士。

「確かに綺麗なドレスだけれど……」

とりあえずドレスを受け取る魔法使い。受け取ったものの手触りが尋常では無いことに気付いた。

「これ、何で出来ているの?普通の布じゃないよね? しかも刺繍も細工もエンチャント込めてあるし!?」

見て見て、戦士にドレスを見せてくる魔法使い。

訝しみながらも戦士もドレスを受け取る。

ニッコリと笑いながら、自分のこめかみが痙攣していることに気づく私。

「白魔道士。いくら使ったのかな?」

全財産。Vの字を作った指を誇らしげに掲げた。


「まー、白魔道士のお金だから良いけどね……」

しこたま白魔道士をボコった後、戦士はため息を付いた。

「もったいないから着ないことは無いけど……」

魔法使いの言葉に戦士が頷く。

「値段が聞くのが怖いし、こんな高いもの着たこと無いし、そもそもドレスなんか着たこと無いよ?」

「大丈夫だ」

勇者が自信満々に言い切った。

「白魔道士が全部把握してる」

うん。あー、そーかも。出来そうだよね。

「女性にはいろいろ準備があるんですが……」

魔法使いが声を上げるが、勇者は問題ない、と手を振った。

「だいたいお前ら、普段着る服から下着からメイクまで全部白魔道士オーダーメイドだろう?」

今更恥ずかしがるな、と首を横に振る勇者に女性陣の拳が突き刺さった。

「「デリカシー無さ過ぎ!」」


擦った揉んだの末に簡易更衣室を作り、甲斐甲斐しく女性陣の着替えを手伝う白魔道士。

「ぴったりなのは分かってたんだけど、女としては微妙な感じ」

ねー、と戦士と魔法使いが首を傾げている。

女性陣が着替え終わると、今度は男性陣が着替えていく。

しばらくすると、タキシードとドレスのカップルが二組できた。

勇者と白魔道士は目配せをしてから、頷く。


「「お嬢様、一曲踊っていただけますか?」」

それぞれの姫に手を差し出す。


戦士と魔法使いは少し驚いた後、手を取り、こう言った。

「「喜んで」」



蹂躙が開始された。

勇者が魔法使いをリードするように、ワルツのステップが開始されていく。

回転する二人の周りの魔物が次々と消滅していった。

「血しぶきすら掛からないってどんだけおかしい服なのよ」

魔法使いは浄化を展開し続ける服に呆れている。

魔法使いは展開した魔法陣から迎撃魔法を打つ。その数8。

魔法使いの通常の展開数は4。実に倍となる魔法が打てるのはドレスに刺繍された魔法陣が補助装置として働いているためである。

とは言え、魔法使いの魔法構築領域を圧迫しているのも確かである。制御に気を取られれば態勢を崩しかねない。

「危なっかしいったらありゃしない。あっ……」

躓きそうになる魔法使いを勇者が抱きとめる。

「大丈夫だ。お前は制御だけ気にしてろ、俺がリードしてやる」

決してダンスが上手くない勇者であるが、長年連れ添った仲間である。魔法使いの行動や意図を的確に把握してくれる。

「うん。任せた……」

勇者の胸に顔を埋めて、魔法使いは制御に集中した。


「あっちはなんというか、ご馳走さんって感じだね」

呆れ顔で言う戦士。

ワルツを踊りながら、中心範囲の敵を殲滅している。

不器用にリードする勇者と顔を埋めて魔法で薙ぎ払う魔法使いという、シュールな光景である。

「なんというかラブラブ光線で薙ぎ払っているように見えるのがなんとも……」

「光線ではあるかもね」

「んで、白魔道士。こっちのドレスには何が仕込んであるのかな?」

「シンプル!」

ニッコリと笑う白魔道士。

「それ以上、言う気は無いのね」

彼は頷く。

「では、いつもどおりいきますか!」

白魔道士が差し出す腕を私は取ったのだった。


「ちょっと白魔道士、これやり過ぎ!」

グレートアックスを振り回しながら、戦士が叫ぶ。

魔法使いと同じく魔法補助が付いていたのだが、姿勢制御とステータスの大幅上昇が付いているようだ。

この姿勢制御というのが曲者で、5本の指で5つのグレートアックスが制御できる。指を動かすだけで、周りがなぎ倒されていくのだ。

魔法使いは魔法構築領域への圧迫があるが、戦士のそれは純粋な感覚のみでそれが可能。

だが、やはり、疲労により感覚が鈍る時がある。

その時の為の白魔道士。

感覚すら回復する純粋なる白魔法が戦士を支えた。

踊る自分の手に白魔道士の手が重なるイメージが彼女を包む。

「そういうことなら、少し本気を出しますか!」

歯止めがいるなら、私は攻撃に専念できる。

口元が自然と吊り上がった。


恐々とした殺戮のダンスが荒れ狂い、王の間へ通じる道が開かれる。

回転する二組が門を開けると、右を白、左を黒という仮面を被った魔王が現れる。

「勇者たちよ。よくぞここまで来た。私が今代の魔王……ぐはっ」

残念ながら定番のセリフを言わせる前に四人の飛び膝蹴りが炸裂した。

くるくると回って飛んでいく魔王。

一顧だにせず、二組のカップルが空を飛んだ。

白魔道士は勇者に頷く。

懐中に手を入れ、取り出したのはヨメポディウムの花を編み込んだブーケである。

神聖な光を放つそれを二人の花嫁に投げる。

投擲されたそれに白魔道士の基本魔法が発動した。

「祝福よ、あれ」

通常の魔法効果であれば、単なる神聖属性のエンチャントに過ぎないが、ヨメポディウムという触媒は神界との接触を可能とする。

4人の守護神が現れ、神の名の下において、婚姻が成されたことを宣言した。

お姫様抱っこで相方を受け止める勇者と白魔道士。

戦士も魔法使いもポーズを決めているが。我に返ると相方を殴りつけた。

「魔王決戦をプロポーズにするバカがどこに居る!」

「絶対に人に教えられないけど。絶対に信じてもらえないね……」

やりきった男性陣はいい笑顔だけれど、女性陣はあまりのことに燃え尽きている。

「まぁ、決戦が終わったら俺たちの道は分かれるかもしれない。その前に捕まえて置きたかったのでな」

開き直った勇者を殴りつけながらも魔法使いは嬉しそうだ。

嬉しさの分、制御出来てない魔法弾が勇者に襲いかかっているが、それも幸せの代金と思えば良いのか、と思うけどね。

いろいろすっ飛ばして結婚した分、戸惑いはあるが、成ってしまったことは仕方がない。

結婚するのは決まってたことだしね。

打倒魔王という過程を経たに過ぎない。

収まるべきところに収まったと言うべきか。

自分のステータスを見ると、婚姻等文字、相手の名前を括弧で括った正妻の文字がある。

世界的に認められたなぁ、と思うと同時に疑念が湧き上がった。

正妻……?何だこりゃ?

白魔道士に聞いても何のことか分からないという。

首をひねっていると、いつの間にか立ち上がっていた魔王が正座して、三つ指を付いている。

正対しているのは白魔道士である。

まさか、と思って魔王のステータスを見ると、婚姻:白魔道士(側室)と書いてあった。

「この展開でハーレムなのか!白魔道士のくせに!白魔道士のくせに!」

お前は健気系じゃなかったのか。と思ったが、単なる事故である。白魔道士に責任は無い。

とりあえず魔王を呼んで、白魔道士に見えないように小声で囁く。

「状況は分かったけれど、とりあえずはその仮面を取って皆に挨拶しなさい。あと魔物に人間を襲わせないように出来る?」

魔王はこくこくと頷くと、仮面を取り外そうとする。

その手を止めさせて、再度戦士は仮面を付けさせた。

「やっぱり、いいや。そのままでいなさい」

仮面の下から現れた顔は可愛すぎた。そして、幼かった。

そう、妻と言ったら犯罪じゃないの……とはばかられる程にだ。

歴史によると数百年は生きているらしいが、仮面の魔王としか伝えられていない魔王の真実だった。

威厳がないから仮面を被っていないと、魔王として見られなかったのである。

残念系とかいう言葉が頭を過ぎたけれど、とりあえず棚の上に置いた。


魔王は魔物に引くように命令をしたと言う。

主要な魔物どもは地上からダンジョンへ移り住み、街道には平和が訪れると言っていた。

ちなみに私の命令である。

どうも正妻の言葉に側室は容易に逆らえないということだ。

魔王自体が神に近い存在なので、神々の祝福で結婚した際に多くの情報を与えられたのこと。

ちなみに本人に拒否権があったそうだが、自ら願って受け入れたらしい。

あー、はいはい。(外見は)結婚に憧れる年頃だものね。

(犯罪的な見た目の)魔王に求婚する人もいないだろうし、思いが募っちゃったのね。

なんとなく背景が想像できた。


しかし、まぁ、なんでこいつが良かったのかね?

甲斐性はあったり、無かったりだけれど、性格的には小動物だし、やる時はやるけれど、だいたい私の後ろに隠れてばかりだし……。

はっ!まさか魔王ってばこの外見で肉食系?……考えすぎか。


ふぅ、とため息をついて白魔道士の背を叩く。

「ま、これから大変だけれど、私達を頑張って養ってね」

だ・ん・な・さ・ま、と言うと白魔道士が頭から湯気を出して倒れた。

それでこそ白魔道士とふんぞり返る私の横で魔王が甲斐甲斐しく世話をしている。

これはハッピーエンド……かな?



世界を救ったけれど語られない物語。

帰らない勇者達の物語。


おしまい。



あたまおかしいよ!は褒め言葉と受け取っておきます。

盛り込みすぎて消化しきれてない感があります。

ワルノリですので、ご容赦を願いたいところです。


何故か異世界物になりました。MMO成分もあります。

成長促進キャンペーン以外はあんまりかかわりが無いかなーと思っています。

MMOをやってたときには生産系極振りだったなぁ、と思い出しながら書いてます。


交際すっ飛ばして結婚の申し込みとか

勇者パーティ売約済みとか

伝説の装備?なにそれ美味しい?とか

生産系極振りの白魔道士とか

ヨメポディウムとか

ドレス着てステップ踏んで魔王城に突貫とか

魔王を踏み台にして、プロポーズすっ飛ばして結婚とか。


おかしな成分がいろいろ入ってますが、あまり気にしないで下さい。

いつもの事です。


自分のスタイルではあるものの、論文調での小説ってほとんど見ないですね。

昔でも異端だったんですが、今でも少数派。

である系小説って読んでましたけれどね。

我流の限りを尽くして、こうなりました。


勇者パーティ売約済みは思い入れのあったネタですね。

カップルが出来ると、そのパーティは瓦解する。は定番のネタだと思いますが、

じゃ、全員カップルにしちゃえ!としてこうなりました。

ハーレム構成もちらっと考えましたが、白魔道士(ヒロイン属性持ち)が主人公の時点でハーレム展開は無いものとしました。

最終的に重婚しましたが、事故です。本人の意思ではありません。手を出す気もないでしょう。


伝説の装備?なにそれ?美味しい?

これはいつも思っていたネタです。

あやふやな伝説の装備を探すくらいなら、自分で作成した方が幸せ。という経験から基づいたものです。

MMO成分を含んだ小説等に出てくる、サーバーに1個しかない装備の争奪戦は燃えるシチュエーションですが、現実のMMOでそんな装備があるのかは知りません。

戦闘するより、のんびりと生産してた方がいいなぁ。と思ってました。

今もだいたい釣りしています。

そもそも戦闘系の考えがないのかもしれません。


物理&魔法無双がタッグ組んでステップ踏みながら魔王城突入。

勇者&魔法使いがカップルに成った時点でこの未来は決定していました。

ドレスっぽい装備とか、タキシードっぽい装備ではなく、

ドレスです。タキシードです。で押し切れーっと開き直った結果。こうなりました。

最終決戦なので、いいよね。と血を吐きながら書きましたが、描写の上手い人が描けばもう少しマシになるかと思います。

紋付きとか日本風は流石にないよねー。と思ってます。


プロポーズすっ飛ばしてから結婚

交際すっ飛ばして結婚なら、もうたがを外してもいいよね。と言わんばかりに魔王を蹴り倒してからのジャンプ神前婚。

魔王様も巻き込まれて重婚になったのは当初予定には無かったんですがね。

どうしてこうなったのかは勿論、作者の悪ノリです。

ヨメポディウムが出た時点で想定しておくべきでした。

分かる人には分かりますが、スペシャルアビリティです。

白魔道士ですからね。まぁ、そういうことです。


戦士と白魔道士が幸せになる物語を書く予定だったのですが、どこから見ても勇者と魔法使いの方が幸せそうです。

白魔道士の経済力がシャレにならないので、戦士と魔王を養っていくことは可能です。

ピクニック気分で伝説の素材を取得、加工して、売却で一財産稼げるレベルです。

一般で言う勇者レベルのレベル上限で得たポイントをほぼ全て生産レベルに振った結果です。しかも才能でのレベルブースト付き。

得手不得手はありますが、不得手でも最高レベルの職人クラスですかね。通常加工方法&魔法加工方法もあるはず。

ちなみに、作成した肌着とかは一回使ったら戻れないレベル。

間違いなく勇者も魔法使いも同じ村に住むんだろうなーと思っています。

ある程度白魔道士が村を繁栄させて、町になって、工房都市とかにする未来が見えます。

勇者と魔法使いは食客という名のろくでなしですかね。

抑止力はありまくりなので、あまり働かなくても良さそうです。


白魔道士自体は作るのが楽しい人なので、値段はどうでもいいです。

しかし、「戦士を楽にさせたい」というただ一点の為にお金儲けをしています。

適正な商人が交渉役になれば、まだまだ稼げる余地があります。

ちなみに戦士に贈った眼鏡は単焦点の非球面レンズです。

作ろうと思えば、多焦点レンズも作れます。光学計算が出来て、自分でレンズを生成できる時点でどこの研究施設よってレベルなんですけれどね。

昔はスパコンレベルが必要でした。

いまだとどうなのかなー。


白魔道士には攻撃能力がありません。

誰かのオプションになることで力を発揮するタイプです。

戦士に付与されたエンチャントですね。

タップすると石つぶてが飛びます。

そんな訳はありません。


勇者は称号です。ジョブはナイトです。

サ○シではありません。


あのMMOかー、と分かる人は分かると思います。

でも、別にあのMMOである必要はありませんでした。

ヨメポディウムという言葉が浮かんだ時点でなんとなく

あのMMOをイメージすることにしました。

僧侶→白魔道士にしたりしました。


だいたい女性の方が強いです。

そういう神話体系(作品群)です。

気にしないで下さい。


ウェディングドレスが出ないのは未来への引きです。

続きの構想はあるのですが、いつになることやらですね。


一応書いときますが、

筆者の頭の中にあるチートというのは、システムの値を改ざんした不正な値(能力)だと思っています。

そういうことなので、今回の話はチートではありません。

能力の限界突破している異世界人が、すべての能力ポイントを生産系に振っただけです。

能力+研鑽+発想=おかしい能力です。

ベースが本人の能力に依存するので、研鑽の部分がおかしいのでしょう。

MMOの能力極振り廃人はこんなものです。


ちなみに他の人は生き残るための戦闘能力に振りました。


伏線張ったりしてるけれど、短編と割り切ってやったので、内情暴露して、残ネタがほとんどありません。

後日談はあるけれど、続きはないはず。

それでも、これはやりすぎたかもしれないorz

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