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第28話 距離感

家に帰って俺はあることに気が付いた。


「変装していない志歩と一緒に平然と帰って来ちゃったよ」


もし志歩のファンとかに見られていたら人生終了案件だ。


過ぎてしまったものはしょうがないから、誰にも見られていないのを願おう。


それは置いといて、まさかしーちゃんが志歩だったとは。


しかしよく考えると許嫁になった当初のあの距離感、俺に対する信頼度の高かったのにも理由がつく。


(俺どんだけ鈍感だったんだ……)


小さい頃ずっと一緒にいたのに昨日まで気づかなかった自分が信じられない。


志歩が学校で俺たちの関係を誤魔化す時に幼馴染と言っていたが、それも志歩が俺にヒントを与えるためにそう言ったのだろう。


「ゆーくん〜!」


「なに〜〜」


「警察から電話〜」


「ちょっと待って、今行く」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「柳優さんでしょうか」


「はい、そうです」


「ストーカー事件についてですが、犯人は容疑を認めているので被害者として警察署に来ていただく必要はないと思います」


「そうですか。よかったです」


「ひとつお聞きしたいのですが、犯人の睾丸を蹴ったのは志歩さんで間違いないでしょうか?」


「はい、そうですが……」


「そうなんですね。なら大丈夫です」


「あの……ストーカーの睾丸がどうかしたんでしょうか?」


「実は犯人の睾丸が割れていたようでしてね……医師はどんな力で蹴ればこうなるんだと戦慄していました」


「ああ……そういうことですか……」


「では、忙しい中ありがとうございました」


「いえいえ、こちらこそ。では〜」


「ガチャッ」


犯人のキンタマ割れてたのかよ!?


俺の心配は当たってたらしい。


「なんて言われたの〜?」


「被害者として警察署にくる必要無くなったって」


「やた〜!」


キンタマが破壊されていたことは黙っておく。


これでやっとストーカー騒ぎも終わったし一息つける。


「今日はテレビでも見てゆっくり過ごそう?」


「うん!お菓子持ってくる!」


そうして大量のポテチを持ってきた。


そして1つ異物が混じっていることに気づいた。


「なんで101味ビーンズあんの?」


「なんか売ってたから買った!」


101味ビーンズとは変な味のグミがいっぱい入っている箱のことだ。


「あとこれ!」


そしてグミと一緒に某格闘ゲームを持ってきた。


「なにするの?」


「勝った方が負けた方にグミの味選んで食べさせられるゲームしよう!」


「俺が勝って志歩が泣き目になると思うがそれでもいいか?」


残念だか俺はそのゲームで4位にランクインに乗るほどの実力を持っている。


素人に負ける訳がない!


「なんでそんなに自信満々なのさ」


「俺このゲームめちゃくちゃ強いからね?」


「私だって強いもん!」


(ふっ、折角忠告してやったのにな)


そしてゲームを始めて5分後、ミミズ味のグミを食べさせられていたのは俺だった。


「志歩がランキング2位だなんて聞いてない……」


しかしそんな言い訳は通用せず、普通にボッコボコにされた。


その後も俺が負け続けミミズ味、鼻くそ味、ゲロ味、石鹸味(これはそこまで不味くなかった)などのやばい奴を食わされ続けた。


そしてヤバそうな味が無くなってから志歩が急に負け始めて美味しそうなのを総取りされた。


「美味しかった!」


「俺は気持ち悪いんですが」


「私を舐めているとこうなるのです!というか私小さい頃からゲーム得意だった気がするけど覚えてない?」


「……あ」


思い当たる節がある。


小さい頃にマ◯オカートをやった際、志歩が1人独走していた記憶がうっすらとある。


「ぎゅー」


志歩が抱きついてきた。


急に抱きついて来たのはびっくりしたが、志歩がしーちゃんだと分かったから不思議と落ち着いた。


「あ!珍しくゆーくんがてーこーしない!」


そう言ってさらに強く抱きしめてきた。


「むむ!ぬひへきない!」


また胸に、口という重要な呼吸器官を塞がれて死にそうになった。


これからも抵抗は続けないとダメだな……


ゲームの後は最初に言った通り、ポテチを食べながらテレビを見て1日を過ごした。


(こんな感じで毎日過ごせれば良いんだけどな〜)


心からそう思ったが、平穏は長く無いのであった。


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