君ならどうする?
地獄。
魑魅魍魎、叫び声、血、暗闇、絶望、そして絶望。
ある時、1人の男が天から船に乗って降りてきた。
男は船から降り、目の前にいた者にこう言った。
「君は選ばれた。地獄から救い出してやる」
選ばれた者は大いに喜んだ。
しかし、男の言葉には続きがあった。
「船に乗れるのは私を含めて3人だけ。残りの1名をお前が選んで連れてこい」
選ばれた者には地獄で共に過ごしている、かけがえのない友人が2人いた。
友人を2人共連れていくことはできない。
「考える時間は10分。それ以上は地獄の王に見つかってしまう」
男はそう言うと、船に腰掛けて時間を数え始めた。
ある者は友人2人から1人を選んで船に乗った。
ある者は友人2人を見捨てて1人で船に乗った。
ある者は友人2人から誰も選ばず、3人で地獄に残ることを選んだ。
ある者は友人2人に必ず助けに来ることを約束し、一人で船に乗った。
ある者は地獄の王に告げ口し、その功績から地獄での刑を軽くした。
ある者は天から来た男を殺し、友人3人で船を奪って乗った。
ある者は考えた、「救い出す」ということの意味を。
君ならどうする?