第8話 伝手づくりと交渉
*ランディ・スレイマ
秘密結社ストロディアのサーレイド王国本部の屋敷は、秘密結社ストロディアのサーレイド王国本部へとたどり着いたランディとスレイマはそこにいた門番に話しかける。
「7代目総裁リーナレック殿にお会いしたいのだが。」
「紹介状は?」
「ない。だが、これならある。」
そういって、ランディとスレイマはあちらの世界での秘密結社ストロディア所属の紋章を見せた。
「あちらの世界から来たのか。ということはあんたら、間違っていたらすまないが、噂になっていた勇者か?」
「まあ、そのようなものだね。勇者という身分が面倒だったから冒険者ということで通してもらっている。一応国からの指名依頼も来るけどね。」
「ああ、その辺はもう知っている。リーナレック様はこの大廊下をまっすぐ進み突き当りを右に曲がったところにある総裁室にいらっしゃる。」
「分かった。ありがとう。」
そんな会話をしながら進んでいくとすぐに総裁室へとたどり着いた。屋敷のつくりはそこそこの広さの廊下が一本あって、そこから枝分かれするように通路があり、その先にいくつかの部屋があるようなものだった。その通路の最奥にある部屋に“総裁室”と扉の上に表札が掲げてあった。
「「失礼いたします。」」
「はいりなさい。」
許可を受け、ランディとスレイマは部屋に入る。
入った部屋は総裁の机に、応接用の机といす、それから今までのことをまとめたと思われる紙束が大量にあった。そこは書庫に応接用の机といす、総裁用の机を置いたような空間だった。
「初めましてだね。僕はリーナレック・ストロディア。300年前の抗争で敗れて、こちらの世界へ来た四代目テイラーナの子孫だ。」
「「初めまして。私たちは、あちらの世界から召喚されたランディとスレイマです。」」
そんな感じで軽く自己紹介を終え、本題に入る。
「なぜ、こっちまで来たのかな?」
「ここの王都本部へ来た目的は、あっち側の使者とかいうわけではなく、ただの挨拶です。こちらにストロディアの王都本部があると聞いたもので。」
「ああ、そういうことか。その辺の冒険者から、詳しく聞きたければここへ行けと言われたのかな?」
「そうです。300年前の記録はあちら側には有力といえ、かつ、正確な情報となると一切残っていなかったもので。」
「なるほど。正確な闇に葬られた過去を知るために来たということかな?」
「そうです。それとこちら側の総裁との伝手づくりが主な目的です。」
「伝手づくりか。それはこちらに所属するという認識でいいのかな?」
「場合によります。指令の時だけ動けばいいのであれば所属してもいいです。」
「ふむ、ではそれでいこう。」
その日の交渉はそれでまとまり、無事に終わった。




