第31話 ダンジョン攻略2
*サーレイド王国&フェステル帝国国境ダンジョンーType4:魔物暴走型
ランディたちは順調に攻略を進めていき、7階層までたどり着いた。だが、ランディは、違和感を感じた。その違和感を逃すことのないように、探っていき、そして答えを見つけた。
このダンジョンは、深部へ入っていくにつれて、広く、そして複雑な構造になっていき、魔物が少なくなる。さらには、使い切りと思しき罠も多数あった。なのに、発動した形跡が全くない。では、当然のように疑問は生まれる。どうやって、あれだけひしめいていたあの数の魔物は、どうやって、深層から表層まで出てきたのか。やがて、ランディは、一つの結論を導き出した。
「杏林、ディル、スレイマ、ここは二手に分かれよう。」
「何か気づいたのか?ランディ。」
「1~4階層にあれだけの数の魔物がいた。それなのに、ここ7階層にはほとんどいない。しかも、内部構造も複雑だ。このダンジョンがどこまであるかは知らないけれど、仮に、表層に隠し部屋があるとして、そこで魔物が無尽蔵に生み出されているとなると、地上が危ない。だから二手に分かれる。」
ランディがそういうと、杏林は少し納得したような素振りを見せた。確かに1~4階層には階層いっぱいを埋め尽くすほど、魔物が溢れかえっていた。
「確かにそうね。じゃあ、誰がどちらに行くの?」
「深層には、杏林とディル。杏林は一対一なら、よほどのことがない限り負けることはないだろうし、対集団になれば、“ディル”が召喚で数を増やせばいい。スレイマの分身はそちらにつける。それなら、地上のダンジョン入り口で警戒しているセミアのところにも、スレイマは分身を置いてきているし、常に情報を共有することができる。加えて、組み慣れているメンバーの方が戦闘パターンも熟知しているでしょうし、とっさの対応もできる。」
すると、ディルが反論した。
「組み慣れているペアの方がいいってんなら、地球世界で俺とスレイマ、杏林とランディはペア組んでたわけだし、その方がいいんじゃねえのか?」
その返答に、スレイマと杏林とランディは、にこりと笑った。
「ふーん?じゃあ、久しぶりのペア復活かな?どれだけ戦えるか楽しみだねぇ。」
「それでいいんじゃないかしら?10分に一度の定期報告だけ忘れないように。」
「じゃあ、私も。物理トラップに引っ掛って死ぬような真似はしないでね?」
ランディ&杏林ペアは深層へ、スレイマ&ディルペアは表層へと向かっていった。




