第26話 対峙
*セイルフォン平野 南
フィル・ジモン公爵とフェイラース・テリー侯爵は先のスレイマの通信に疑問を覚えた。だが、無理はない。なぜなら、この異世界で確認されているダンジョンは3種しかないのだから。その3種とは。一つ目は現れて一か月以内に討伐しないと、大規模な自爆をし、周りを消し飛ばすもの。通称Type1:自爆型。二つ目は、現れて一か月以内に討伐しないと、周りの土地に拡大していき国をも呑込むもの。通称Type2:侵食型。三つめは、現れて一ヶ月後に様々な武器を生み出すようなもの。通称Type3:人類強化装備生産型。
「スレイマさんは、スタンピード直前と言ったよな。」
「ええ、私たちの耳に狂いがなければ。」
ランディは2人の疑問も当然といったようで、何気なく答える。
「だから、帝国が一番最初に発見したんじゃないですか?敢えて名付けるとするならば、この四つ目は、現れて一か月以内に討伐しないと、魔物を無制限にダンジョンから排出し続ける、通称Type4:魔物暴走型。」
フィル・ジモン公爵とフェイラース・テリー侯爵の様子は、まさに驚愕といった様子でそれよりも信じられないという感情が前に出ている。
「「そんなことが…。」」
そうこうしているうちに、ランディは戦場内の強敵を探っていると気になる相手を見つけた。
「おっと、そんなことを言ってる場合じゃないようだね。フィル・ジモン公爵、フェイラース・テリー侯爵、あいつを見つけたので相手してきていいですか?」
突然のこと過ぎてフィル・ジモン公爵とフェイラース・テリー侯爵は共に困惑する。
「あいつ?誰のことだね?」
その疑問に、さも当然のようにランディは答える。
「決まっているじゃないですか。アルデフォードですよ。」
そういうと、ランディはアルデフォードのいる場所へと全力でかけていく。ほどなくしてランディはアルデフォードを見つけた。だが、なぜか彼の周りには帝国軍はもちろん、ありとあらゆる人間がおらず、困惑する。だが、同時に好都合とも考えたようで、周りを“空間”ー“隔絶結界”で覆う。
さすがに、結界により周りが遮断されたことに気づいたようで、辺りを見回し、ランディに気が付く。
「おや、貴女がこちらに来ましたか。ということは、王都の事態に気づかれたようですね。どうやって気づいたのです?簡単には気づかれないように隠蔽していたはずですが。」
「それを教えるほど、私は間抜けではないよ。まあ、でも一つ警告をしておこうか。この結界内では貴方は“生命”の異能力を使えない。いや、これから使えなくなるといった方が、正しいかな?」
そういうと、ランディはSSランク鍠双対刀メリスカスの消滅刀と吸収刀の二振りで、アルデフォードを切り裂いた。




