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記憶喪失(のフリ)やってます!~異世界に馴染むまでの奮闘記~  作者: 丸晴eM
承:自由のない自由な生活
12/26

そうだ、教会行こう

「…んぅ…」


汗ぐっしょりで、目覚めた。カーテン越しでも大分部屋が明るいから、寝すぎたっぽい。

朝ごはん置いといてくれてるかな?


それにしても、変な夢見たな…バトルものだった気がする。

しかも火に突っ込んでいく、悪夢寄りなやつ。

キャストが元の世界の友達ではなくこの世界のメンツだったのは、異世界生活を結構楽しんでる証拠なのかもしれない。


「疲れた…」


筋肉痛はマシになってるんだけどねー。

眠気覚ましも兼ねて、シャワーを浴びに一階へと降りる。

そういや洗濯どうしてるんだろ?


「おはよう、ゆっくり休めた?そろそろ起こしに行こうかと思ってたんだ」


今日は休みなのか、ダイニングルームからクロードが顔を出した。


「ん~、今何時?寝過ぎたよね…夢見が悪くてあんま寝れてないのかも、体だるいわ」

「そう、じゃあ一緒に協会に行こう!ついでに買い物もね、欲しいもの買ってあげるよ」

「え、何なんで?なんのご褒美!?準備するから…30分待って!」


教会って、悪夢見たからお祓いでもする気か?

まぁ理由は何だっていいけどね。 外にでれるチャンスを逃す手はない!


ダッシュでシャワーを浴びて、水色のワンピースに着替える。

この世界の人達って化粧してないみたいだから、身支度の時間が短縮できて助かる。

…心なし肌が乾燥してきた気もしないではないけどね。



***



「お店が全部開いてる!」


クロードに連れられて向かったのは、見覚えのある道。ラピュレさんの店に行く通りだ。

前回は食べ物屋さん以外閉まっていたが、今日は服屋も小物屋も開いていて賑わっている。


「筆記用具欲しいし、抱き枕欲しいし、スリッパいるし、カーペット敷きたいし、楽器あれば暇つぶしになるしー」

「遠慮ないね!」


欲しいものを買ってくれると言っていたので、遠慮なく欲しいものを上げてみる。

やっぱ日本人なら部屋で靴脱ぎたいよね、私の部屋は土足厳禁にしよう。

シャワーでブーツ脱ぐのも面倒だから、スリッパの優先順位も高いね。


「まぁでもとりあえずはノートとペンかな。文字の勉強しないとね」

「それなら丁度教会の傍だ。まず腹ごしらえして、教会に行ってから買い物かな。戻りながら寄ればいいから、気になる店があれば覚えておいてね」

「了解。お腹すいてた~ラピュレさんのとこ?」

「久々の外食だし、違う所にしようかな。好きな店選んでいいよ」


繁華街は町の端から端まで続いているらしく、たくさんの店があった。

道幅が広くなっている場所には屋台や露天もあって、人がたくさん居る。

昼時らしく、並んでいる人気の食べ物屋も気にはなったが並ぶのが嫌いなので却下。

せっかく近場なんだから、いつか開店と同時に行ってみたいと思う。


何軒か見送って、カレーのようないい匂いに誘われて小さい店に入った。

出てきたのは思っていたのと違って、パンケーキにトマトやチーズやローストビーフ的なものが挟まったハンバーガー形式だったけど、めっちゃ美味しかった!

謎の炭酸ジュースも気に入りました。絶対また来よう。


「で、教会で何するの?」


お腹いっぱい食べ終えて、教会へと向かう。

やっぱり聖水とかかけられたり塩まかれたりするのかな。


「用があるのは診療所の方だね。アンリちゃんも体調悪いみたいだし、見てもらった方がいいと思って。火傷はなさそうだけど、魔力にあてられたのかもしれないしね」


妙に心当たりのある話に、胸騒ぎがする。

火傷って、私が見た夢の話だよね…?


「…クロードどっか怪我したの?」


観察すると、いつもと違って白い手袋をしていることに気付いた。

私服の時のオシャレなのかもしれないけど、そういえば食べる時にちょっとぎこちない動きをしていたかもしれない。


「手の甲ね、酷い火傷で爛れちゃってんの。アンリちゃんが散らしてくれたけど、おれの手の方が先にモンスターに接触したわけだから、まぁこうなるよねー」


火傷

モンスター


夢と重なるキーワードだ。


「かと言ってアンリちゃんを投げるわけにもいかないし、自分から行ってくれそうな雰囲気でもなかったし。いいんだ、気にしないでね」


は?投げる?私を?

…兵であるアンタ達が倒さなきゃいけない、モンスターに向かって?


「…で…」

「ん?」


()()散らした、だよね!?ぎゃーー嘘、夢じゃなかった!?何してくれてんのアンタ、めっちゃ怖かったんですけど!!」


悪夢と思ったら現実だった…!


「え?ってゆーかあの火事場に行った記憶マジでないんだけど、もしかして私の部屋入って、寝てたのに運んだ?」

「うん」


うん、じゃねーよ。


「ただのモンスターだったらおれ達で倒せるけど、昨日のは魔力結晶を取り込んでかなり強くなってたから…ごめんね、アンリちゃんが居なかったら最悪この街が全焼しててもおかしくない状況だったんだ」

「……」


ぐぬっ…怒りづらいな…。

実際どれぐらいヤバかったのかなんて分からないけど、これも異世界召喚された勇者の務めってやつなの…?

いや、私別に勇者じゃないけどさ。


…まぁ私は怪我してないし、びっくりしたけど熱いだけだったし、まぁ、しょうがないのかも。

この世界に来て、何だかんだ衣食住保障してもらってるわけだし、使える能力は使わないと逆に申し訳ないか…?

なんせ私、無傷だしね。

私にとってなんでもないことで、誰かが助かるのなら安いもんだ。


「…かなり許せないけど、100歩譲ったとして、スウェットじゃなかったら殺してたからね!?」


ブラウスで寝てたらパンツ丸出しするとこだった事を思えば、不幸中の幸いかもしれない。

クロードは怪我してることだし、痛み分けってことでここはひとつ…。


「そもそもその魔力結晶だけど、アンリちゃんが抜いたレトラ魔草の事なんだよね。アレは普通、抜いたら魔力が霧散して消える物なんだ。まぁ自分でまいた種だと思って許してね」

「悪いと思ってないよね!?」


弱み付いて説得しようとしてきた!

駄目だコイツ、可愛い顔して性格悪いわ!





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