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リミナルゼ → ぷちおこ

ブクマ、評価等ありがとうございます。


「あれ、リューちゃん?どうしたのそんなに急いで」


 げ……西門に走り始めた僕に声を掛けて来たのはリミだ。リミも成人を半年後に控えて大分女らしくなってきていて最近はちょっとどきどきさせられることもある。


 もともと猫人族の女性はスレンダーになりやすいらしくてリミの腰回りは鍛えているのにほっそりとしていて女性らしい。それなのにお尻辺りは丸みが強調されているし、種族的にどうしてもこぶりになりがちな胸回りも大きいとは言えないけど十分なサイズに育っている。


 っといけない!タツマから余計な知識を引き継いだ上に、タツマ自身からもエロに関してもフェチだの美学だのいろいろ教え込まれてしまったせいでつい思考がエロ方面に傾いちゃう。


 とりあえずエロから思考をそらす為に、物凄い勢いで父さん達の教えを吸収しているリミの鑑定をしてみる。現在のリミは


名前: リミナルゼ

状態: 健常

LV: 6

称号: 愛の狩人(思い人の近くにいるとステータス微増)

年齢: 13歳

種族: 猫人族

技能: 剣術3 槍術3 弓術2 採取3 料理4 手当2 裁縫2 解体1 敏捷2    

特殊技能: 一途

才覚: 魔術の才《潜在》



 はい、結局努力の甲斐なく【剣術】も【槍術】もつい先日、越えられちゃいました。まあ、レベルは魔物と戦っていた僕の方が高いし、実戦経験やらスキルの多さやらで戦えばまだなんとか勝てるとは思うけどこれで魔術の才が開花して魔法までガンガン使いだしたらよっぽど僕よりチートな気がする。


 リミの成長の速さは間違いなく【一途】の効果だと思う。日頃の態度、そしてステータスでこうまで結果を見せつけられたら本人から直接言われなくても僕って好かれてるんだなぁと気づかざる得ない。もちろん僕もリミのことは好きだけど最初は妹みたいな位置でしかなかったんだけどな……


 これから一緒に冒険者になるために旅立つって考えるといろいろ期待やら不安やら沢山あるけど……やっぱり最終的には楽しみで仕方ない。これがタツマの言ってたリア充ってやつなのかな。


「ねぇ!リューちゃんってば。どうしたのって聞いてるんだけど?」


「ああ、ごめん。ぼうっとしてた。これからまた川に訓練に行くんだけどさ、その前に西門に来たっていう初顔の行商人を見て行こうと思ってさ」


「ふぅん、それでさっきから村がざわざわしてるのか……じゃあリミも見に行こうかな。それ見たら今日はリミも一緒に訓練したいんだけどいい?」


 別に今日は訓練と見せかけて狩りに行く訳じゃないからリミが一緒でもいいか……父さんとの訓練は流れたけど僕よりスキルレベルが高い相手との訓練という意味じゃリミも条件満たしてるしね。……悲しいことに。


「いいよ、じゃあ西門経由で北門に行くけど装備は?」


「本当!ありがとうリューちゃん。最近はあんまり一緒に訓練してくれないから嬉しい!武器は剣なら持ってるから大丈夫だよ」


 そう言ってリミは腰の後ろをポンポンと叩く。リミは片手剣じゃなくて小剣という短めの剣を2本使うから腰の後ろに横向きに鞘を装着している。引き抜くときは両手を後ろに回して同時に2本引き抜ける。腰にぶら下げる片手剣よりも邪魔にならないし、マントとかを装備すればパッと見は丸腰に見えて相手の油断も誘えるかもしれない。素早い猫人族には適正武器だと思う。


 リミもそう思っているみたいで【槍術】も3まで上げたみたいだけど、あんまり槍を持ち歩くことはない。


「了解。じゃあ早く西門行こうか」


「うん!」


 リミと一緒に西門に向けて歩いていくと少し先でモフが待っていてくれた。頭の上のタツマはモフに『早く行け!エルフがエロフがぁぁぁぁぁ!』とか訳の分からない叫び声をあげているが、残念ながらモフは僕の相棒だからタツマの言うことを聞いてあげる筋合いはないらしい。まあ、そもそも念話的なタツマの声をモフが聞こえているのかという問題もあるんだけど。


 モフを連れて西門に行くと結構な人だかりが出来ていた。そして、一見して男が多い……皆好きだなぁ。


 一応行商人の馬車は門の中には入れているみたいでその影でもぞもぞと作業をしている、小太りの男のものと思われるお尻がその行商人なんだろう。さすがにお尻に鑑定をかけたくはない。綺麗なお姉さんならともかくね。


『おい、リューマ!この位置からだと見えない!俺にエルフを!』


 あぁもううるさいなぁタツマは。僕だってまだエルフを発見してないってのに。っていうか人が多すぎる上に大人が前を塞いでてあんまり見えないんだよね。僕は一旦しゃがむと小声でタツマに話しかける。


「僕が持ち上げるよりも、皆の足元抜けて見に行った方が確実じゃない?」


『おお!確かにそうだ!最近モフで移動することに慣れ過ぎて自分で動くと言う選択肢を忘れてたぜ!じゃあ、ちょっくら行ってくる』


「はいはい、もし戻って来て僕達がいなかったらいつもの所な」


『分かった!いつもの川っぺりだな』


 タツマは嬉々としてモフから飛び降りると人混みの足元をぬる、ぴょん、ぬる、ぴょんとすり抜けていった。あいつもこの4年で随分素早くなったよな。死体しか食べてない割にはレベルも2つあがってるし、【再生】スキルも再取得している。


名前: タツマ

LV: 3

称号: 異世界の転生者(スキル熟練度上昇率大、異世界言語修得、****)

    へたれ転生者(悪運にボーナス補正、生存率上昇)

技能: 再生1   

特殊技能: ―

才覚:  ―



 それでも悲しいかな、所詮はスライムなタツマだったが一緒に生活している限り特に不満もなくそれなりに異世界生活を楽しんでいるみたいだ。


 さて、と。じゃあ僕も噂のエルフを見てこよう。人混みの隙間を探して右往左往して一瞬見えた金色の光に足を止める。あれかな……


 背伸びをして角度を変えると馬車から何か大きな香炉のようなものを下ろそうとしている金色の髪の美女がいた。


 おおおおおおお!あれがエルフか!凄い美人だ。しかも、エルフっていうとスレンダーな人が多いっていう噂だったのにあの人……なんていうか、谷間とか……凄い。


 っと、一応鑑定、鑑定。どうせならスリーサイズとかも鑑定出来たら面白いんだけどね。


名前: 深森のシルフィリアーナ


 へぇ、エルフって名前になんか2つ名みたいのが付くのかな。


LV:22


 レベルも22か……結構高いな。やっぱり行商なんかしてると魔物とかと戦うことも多いのかもね。それにしてもあの胸は凄いな、荷物を降ろす時の揺れっぷりが……あ!駄目だ、あんまりじろじろ見たら失礼だよね。タツマに毒され過ぎだな僕も。さて、残りのステータスは……


「いてててて!ちょっと!どうしたのリミ、耳を引っ張ったら痛いってば!」


「もう充分見たでしょ!さっさと訓練に行こう!……(じろじろ、じろじろいやらしいんだから、もう!)」


 結局僕はせっかくのエルフの鑑定結果を確認しきれないまま、ぷうぅと頬を膨らませたリミに引き摺られるように北門へ連行されていく。


『ちょっと……あれ、まず…………ねぇか。あっちのエル……闇……で…配され……。しかも、ありゃあ…』


 距離が離れどんどん小さくなるタツマの独り言に聞こえるかどうかは分からないが『先に行く』と伝えておいた。


1章の最後まで毎日投稿が続かないかもです^^;

もう何日かはストックでいけるのですが・・・その際はちょっとペースが落ちるかもですがお付き合いください。

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