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透く花の色は  作者: 白鈴 すい
第八話 ローズマリーが奏でる音
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※好きだから上手いというわけではありません。

 ショッピングモールまでの道すがら、二人は様々なことを話した。

 最初は人見知りをしていた奏太も、虹太の親しみやすい雰囲気に触れ大分緊張がほぐれたようである。

 会話が弾んだおかげで、あっという間にゲームセンターに到着した。


「す、すごい音ですね……」

「あはは、確かにそうかもね~。よく来るから気にならなくなっちゃった。奏太くんは何かやりたいゲームとかある?」

「あの、来たことがないので全然わからないんですが……」

「じゃあ、適当に見ていこっか~」


 虹太は、奏太が少しでも興味を示したゲームにはすぐに一緒に挑戦した。

 だがこの男、それほどゲームが得意ではないのだ。

 ものによっては、初めてやった奏太の方が上手いものもあるほどだった。


「奏太くん、上手だね~。俺、ゲーセンは好きでよく来るけどゲームは下手なんだ」

「はあ……」

「他にはやりたいヤツないー?」

「あ、じゃああれを……」


 奏太が指差したのは、クレーンゲームだった。

 それを見て、虹太はニンマリと笑う。


「奏太くん、任せて! アレなら俺、かっこいいところ見せられるから!」

「えっ、あの、椎名さん……!?」

「さーて、今日はいくつ取れるかな~♪」


 腕まくりをしながら、虹太はクレーンゲームに近付いていく。

 その表情は、今日一番の輝きを放っていた。

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