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透く花の色は  作者: 白鈴 すい
第五十四話
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おんぶって最高ですよね

 体に力が入らなくて途方に暮れていると、僕の目の前に大きな背中が現れた。

 たくましさと髪色的に、これは蒼一朗さんかな?

 ……もしかして、僕のことをおんぶしようとしてる?


「ほら、乗れよ」

「……いやあ、さすがにおんぶは恥ずかしいですよ。子どもじゃないですし」

「おんぶが嫌なら、姫抱きか米俵担ぎでもいいんだぜ」

「おんぶって最高ですよね。僕、おんぶしてほしいです」

「こんな怪我してるのに、口は減らねえんだな」


 お姫様抱っこか米俵担ぎかおんぶかだったら、おんぶが一番マシでしょ。

 僕が蒼一朗さんの肩に両腕を乗せると、そのまま体が持ち上がった。

 いつもよりも高い位置に視線があることが、なんだか新鮮だよ。


「じゃあ行こうか。蒼一朗さん、出来るだけ優しく湊人くんを運んであげてね」

「わーってる。俺でもビビるくらいの怪我してるからな、こいつ」


 えっ、もしかして僕って結構重症なの?

 骨も折れてないし、自分では大したことないと思ってたんだけどなぁ。


「柊平さんと私で、彼らをヘリまで連行します。絶対に一人も逃がさないように」

「かしこまりました。お前たち、立て。行くぞ」


 久保寺さんに促されて、男たちはのろのろと立ち上がった。

 縄で後ろ手に縛られちゃって、さっきまでとは状況が逆だね。

 こうして僕たちは、全員でヘリに向かうことになったんだ――――――――――。

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