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透く花の色は  作者: 白鈴 すい
第七話 タイムは彼を称賛した
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感じた体温

(ここは……)


 目を覚ました心の視界に入ったのは、真っ白な天井だった。


(薬の匂いがする……。理玖さんの診療所だ……)


 意識を失った心は、ヘリコプターの中で理玖の治療を受け、そのまま診療所に運び込まれたのだ。


(僕、どれくらい寝てたんだろ……)


 時計を確認するために体を起こそうとすると、右肩に痛みが走る。


「……まだ起きない方がいい」

「理玖さん……」


 部屋の中にいた理玖が、静かに近付いてくる。


「僕、どれくらい寝てたの……?」

「……そんなに時間は経ってないよ。君が撃たれたのは、昨日の夕方のことだ」

「……そっか」

「……目が覚めたこと、彼女に知らせてくる」


 理玖はそう言うと、部屋を出て行ってしまった。

 心はそこで、自分の足元が暖かいことに気付く。


「君、なんで……」


 布団を捲るとそこには、銀色の毛玉がすやすやと眠っていたのだった。

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