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透く花の色は  作者: 白鈴 すい
第五十二話
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この言葉に、嘘偽りはないから

⑨午後九時、透花の私室にて


 あみだくじの結果、今回の企画のトップバッターは柊平になった。


「……隊長、失礼いたします」


 緊張しながらドアを開けると、透花の私室へと入っていく。


「いらっしゃい、柊平さん」


 柔らかな笑顔を浮かべる透花を見て、緊張も少しは解れたようだ。

 そのまま、金色の箱に入ったシャンパンを手渡す。


「……受け取っていただけると幸いです」

「ありがとう。中身はシャンパンかな?」

「はい。金粉入りですので、舌だけではなく目でも楽しめるかと思います」

「わあ、豪華だね。金粉入りのシャンパンなんて飲んだことないよ」

「この金粉はよく見ると、桜の花びらの形が混じっているのです。もうすぐ桜の季節になりますのでご用意いたしました。お口に合うとよいのですが……」

「すごい、オシャレだね。サンタさんに貰ったシャンパングラスに注いで、じっくりと探させてもらうよ。柊平さんも付き合ってくれると嬉しいな」

「……はい。私でよろしければ、是非。……隊長、失礼いたします」


 柊平は意を決したように透花の手を取ると、静かに甲に口づけた。


「……いつも、お慕い申し上げております」


 手の甲へのキス、その意味は、敬愛――――――――――。

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