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透く花の色は  作者: 白鈴 すい
第五十一話
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幸せな未来を、この手に

 社長たちの言い争いは、その後も十分ほど続きました。


「私に出来たことが出来ないとは、お前が私より劣っているという証拠だな!」

「なんだと!? お前に出来て、私に出来ないはずがないだろう!?」

「そうか! じゃあ、桔梗と息子の交際を認めるんだな!?」

「ああ、認めるさ! 私がお前より劣っているはずなどないんだからな!!」


 その瞬間は、突然訪れました。

 天川社長が、お二人の関係を認める発言をしたんです。

 売り言葉に買い言葉という感じで、衝動的に言ったんだとは思いますが……。

 ですが、こんなチャンスを天川さんが逃すはずもありません。


「父上、本当ですか!?」

「あっ……!」

「今、私と桔梗さんの交際を認めてくれると仰いましたよね!?」

「……お、漢に二言はない! 認めてやろうじゃないか!!」


 天川社長の大声は、会場中の人々の耳に届いたことでしょう。

 そんな中で発言を撤回することはできなかったみたいですね。


「父上、ありがとうございます!」

「……ふん! まだ交際を認めただけで、結婚を認めたわけじゃないからな!」

「はい! そちらも認めていただけるように精進いたします!」

「お前が後継者として一人前になるまでは認めんぞ! 肝に銘じておけ!」


 これは、立派に後を継いでくれれば結婚も許すということですよね。

 それを聞いた天川さんと愛甲さんは、満面の笑みになります。


「お父様、本当にありがとうございます!!」

「父上、心の底から感謝いたします!!」


 お二人はそう言うと、社長たちに向かってしっかりと頭を下げました。

 こうして愛甲さんと天川さんは、自分たちの望む未来を掴み取ったのでした――――――――――。

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