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透く花の色は  作者: 白鈴 すい
第五十話
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わかりやすい僕たち

「潤哉様がこちらに……!?」

「はい。僕の恩人が、必ず今日中に連れてくるという話でした」

「まあ……! 色々お話を聞いていた一色様にも会えますのね」


 翌朝、僕は愛甲さんに湊人さんの計画について話しました。

 その途端、彼女の頬がばら色に染まります。

 ここ何日か一緒に過ごしましたが、彼女のこんな表情を見たのは初めてです。


「どうやって監視の目を抜けてきたのでしょう?」

「それが、詳しい話は僕も聞いていないんです」

「では、何時頃いらっしゃるのかというのも……」

「……それも、教えてもらえませんでした。近くまで来たら、透花さんが連絡をくれると言っていたのですが……。僕は顔に出やすいタイプなので、あまり詳細な情報を話すのは危険だと思ったのかもしれませんね」

「私も考えがすぐに顔に出てしまうので、これでよかったのかもしれませんわ」


 ……愛甲さんは、明らかに上機嫌になっています。

 この様子を見て、僕の両親が不審に思うとまずいですね……。


「愛甲さん、少し外に出ませんか? 僕たちの雰囲気がいつもと違うことに両親が気付いたら、今回の計画が台無しになってしまうかもしれません」

「……そうですわね。このままここにいても、私、ずっとソワソワしてしまいそうです。近くまで来たらご連絡をいただけるようですし、ここを離れましょうか」

「はい。どこか温かい場所で時間を潰しましょう」


 僕たちはホテルを出ると、近くの喫茶店に向かいました。

 二人でお茶を飲みながら、透花さんからの連絡を待ちます。

 そのまま、二時間ほどが経った時のことでした。

 透花さんから、『あと三十分くらいで着くよ』と連絡が入ったのは――――――――――。

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