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透く花の色は  作者: 白鈴 すい
第四十九話
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あなたの助けになりたい

⑫午後九時三十分、自室にて


「蒼一朗さん、こんばんは」

「おう。夕飯、うまかったぜ」

「それはよかった。はい、これどうぞ」

「どうも」


 透花が次に向かったのは、蒼一朗の部屋だ。

 赤いリボンを解いて袋を開くと、そこにはブラウニーが入っていた。


「おー、うまそうじゃん」

「ダークチョコレートで作ったから、甘さ控えめだよ。チョコレートって、筋トレの前後に摂取すると疲れにくくなったり、疲労回復が早くなるんだって」

「そうなのか。じゃあ、明日のトレーニングの時に食うわ」

「うん。中に入ってる胡桃も、筋トレには効果的だよ」


 蒼一朗は安心したように頬を掻くと、袋の口を閉じた。


「なんつーか、予想よりも普通で安心したわ」

「どんなものを想像してたの?」

「いや、キッチンにチョコ味のプロテインがあったからさ。それを使った菓子になるんじゃねーかと思ってた。……まさか、中に混ぜ込んであんのか?」

「ううん、入っていないよ。一応、最後まで迷ったけど」

「おいおい、迷ったのかよ」

「冗談だよ。蒼一朗さん、プロテインは普段から嫌ってほど飲んでいるからね。直接的じゃなくて、間接的に筋トレの手助けになるものにしてみました」

「そっちの方が嬉しいわ。サンキュな」

「どういたしまして」


 透花が部屋を出て行くと、蒼一朗はブラウニーを鞄の中に仕舞う。


(さてと、明日のために、今日はもう寝るとすっかな)


 そして、翌日のトレーニングにいつもよりも精を出すために、この日は早めにベッドの中に入ったのだった――――――――――。

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