俺がいっちばん好きな任務☆
心ちゃんが戻ってきて、屋敷が落ち着いてきたある日のことだった。
久しぶりに、一色隊の全員が参加する任務があるらしいんだ。
みんなを集めた透花さんが、一人一人に資料を配っていく。
それを読んで、俺はホッとして息を吐いた。
(やった~。パーティー任務じゃん!)
今回は、とあるパーティーに参加して、そこの治安を守るのが仕事みたいだ。
この間みたいな爆発騒ぎなんて、そう何回も起きないよね……?
俺には、柊平さんと蒼一朗さんみたいに戦うことはできない。
かといって、湊人くんとりっくんみたいな後方支援もできないからさ~。
まあ、ぶっちゃけ安全な任務がいいんだよね☆
パーティーなら、子どもの頃からいろいろ参加してるから慣れてるし!
透花さんのエスコートだって任されちゃうんだから♪
「資料を読んでもらえれば分かる通り、今回はとあるパーティーの護衛につきます。かなり大規模なもので、高名な方もたくさんいらっしゃるみたいだよ。年末年始の爆発事件のことも踏まえて、警備はかなり厳重にするって。そこに、私たちも加わります。とりあえず資料を読んでみて、質問があれば何でも聞いてね」
俺は、その資料を少しずつ読み進めていく。
今回も、軍服じゃなくてスーツでの任務か~。
特に決められた配置はなくて、基本的には自由にしていいんだ。
透花さんのエスコートは、毎度恒例の俺だね~☆
この間は途中で柊平さんにバトンタッチしたから、張り切っちゃうぞ♪
みんなが資料を読み終わっても、特に質問は出なかった。
「じゃあ、今日は解散で。気になることが出てきたら、いつでも聞いてください」
解散の言葉を聞くと、みんなはリビングを出て行く。
透花さんが湊人くんに声をかけるのを見ながら、俺も部屋に戻ったんだ。