表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
透く花の色は  作者: 白鈴 すい
第四十六話
606/780

手をつないでかえろう

⑨二人きりの場合


 今日は誰も都合がつかなかったため、大和と美海は二人で帰路に着いている。

 昨日までの賑やかな帰り道とは違い、とても静かだ。

 暗いので大和も筆談することが出来ず、二人の間に会話はない。


「……やまとくん、手つながない?」


 ふと、美海がそう言った。

 大和も頷く。

 お互いに、大人がいない帰り道を不安に思っていたのだ。

 彼らはまだ小学一年生だ。

 同年代の異性と手を繋ぐことが恥ずかしいという思考に至るには、まだ時間があるのだろう。

 二人は手を繋いで歩く。

 相変わらず会話はないが、二人を纏う空気はどこか優しいものになっていた。

 二人きりだと――――かぞくでも、ともだちでもない。いつかはかわってしまうのかもしれないふあんていなかんけい。でも今は、手をつないでかえろう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ