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透く花の色は  作者: 白鈴 すい
第四十五話
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よく眠れたのは、あの空気感のおかげだったんだ。

(ん……。知らない、天井……?)


 目を覚ますと、そこには知らない天井が広がってた。

 あっ、そうか……。

 僕、お父さんの国に来たんだっけ……。

 床で寝たはずなのに、どうやってベッドまで来たんだろう……。

 まさか、本能的に寝たまま歩いてきた……?

 寝るのが大好きだから、充分ありえるよ……。


(今、何時なのかな……?)


 時間がわかるものがないか、周りを見渡してみる。

 そこで僕は、あることに気付いた。


(写真が、ない……!)


 手に持って寝たはずなのに、僕の手は空っぽだった。


(あれがないと、ここで頑張っていけないよ……!)


 僕は、慌てて写真を探す。

 そしたらそれは、ちゃんと枕の横にあったんだ……。


(よかった……)


 写真をぎゅっと抱き締めてから、窓の外を見る。

 まだ暗いってことは、夜だよね……。

 でも、なんだかもう眠れそうにないや……。

 ……透花さんの家にいた時は、いつでも、どこでも寝ちゃってたのに。


(それだけあの家が、居心地がよくて安心できる場所だったんだな……)


 そんなことを考えてると、本格的に眠れなくなってしまった。

 僕はそのまま一睡もできずに、この国で初めての朝を迎えたんだ。

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