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透く花の色は  作者: 白鈴 すい
第四十四話
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推測が確信に変わる瞬間

 竜人の特徴

 ・肌の色が、通常の人間よりも黒い。

 ・瞳の色は、混じりけのない真紅。

 ・怪我をしても治りやすく、病気にはなりにくい。

 ・上記のような体質のため、薬を服用した際の効能は薄い。

 ・皮膚が厚いため、寒暖の差に対して鈍感な場合がある。

 ・人間と竜、どちらの姿にもなれる。

 ・生体維持にエネルギーを使うため、大食漢な者が多い。






 王立図書館にて透花が読んだ本には、このような内容が記されていた。

 竜の姿をとれるということ以外は、全て心に当てはまっている。


(……他の子と、違うところがあるとは思っていた。まさか、竜だったなんて……)


 透花は本を閉じると、丁寧に本棚に仕舞う。

 ここは、王立図書館の地下にある書庫だ。

 特に重要な文献が保管されているため、それなりの身分の者しか入れないのだ。


(心くんが何者かはわかった。でも、彼らはどこで暮らしているんだろう……)


 竜人の生態については記されていたが、さすがに国の場所までは載っていない。

 人里から離れた場所で暮らす彼らを探すには、どうすればよいのだろうか。


「お疲れ様です」

「はっ! 一色殿、お目当ての本は見つかったでありましょうか!?」

「はい。おかげさまで。ありがとうございました」


 透花は守衛に挨拶をすると、地下の書庫を出た。

 考え事をしながら、階段を上っていく。

 一階まで戻ったところで、突然二人の男に話しかけられた。


「少しよろしいだろうか」

「そなたが一色透花で間違いないな」

「はい。……まさか、あなた方から出向いていただけるなんて思いもしませんでした」


 透花に声をかけたのは、浅黒い肌に赤い瞳の男たちだった――――――――――。

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