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透く花の色は  作者: 白鈴 すい
第四十三話
539/780

爆発まで、あと――――――――――

 ――――――――――爆発まで、あと二十秒。


「くそっ! 二人とも、なんで戻ってこねーんだよ!!」

「離せ! 離せよ!! 俺は、二人を迎えに行くんだ!」

「………………………………」

「しんにい、とうかねえとりくにいが……」

「……大丈夫だよ。きっと、大丈夫だから……」

「……あはは。体の震えが止まんないんだけど……」

「……奇遇だね。僕もだよ。さっきから、通信機の操作もできないくらいだ……」

「……遠野、平気か。無理に立ち上がろうとしなくていい」

「は、はい、ありがとうございます……」


 ――――――――――爆発まで、あと十秒。


「……理玖、来てくれて本当にありがとう」

「……別に。僕が君に会いたいと思ったから、そうしただけだ」

「……死ぬかもしれないって思ったら、最後に浮かんできたのは理玖の顔だったよ」

「……君は本当に酷いよね。そんな風に言っても、一緒には生きてくれないんだから」

「……うん。そんな未来があれば、迷わず掴み取るのになぁ」


 ――――――――――爆発まで、あと三秒。


「爆発するぞ!」

「みんな! 伏せろ!!」


 ――――――――――爆発まで、あと零秒。

 時計の針が十二時になった瞬間、王都に轟音が響き渡ったのだった――――――――――。

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