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透く花の色は  作者: 白鈴 すい
第四十三話
534/780

彼を突き動かすものは、ただ一つ

「………………………………」

「みんな、どうしておしろの外に出てきたの?」

「お城の中に、とっても怖い物があるんです。みんな、それと戦ってるんですよ」

「………………………………!!」

「ぜったいにかつよ! そうにいもしんにいもとうかねえも、とってもつよいもん!」

「そうですね。みんなが戻って来るまで、僕たちはここで待ちましょう」


 時は、少しだけ遡る。

 大和と美海を連れた理玖と晴久は、城外で皆の帰りを待っていた。


(さっきの笑顔は、いつもとは違った……)


 晴久たちの会話が耳に入らないほど、理玖は考え込んでいた。

 先程の透花の笑顔が、気になって仕方ないのだ。


(くそっ……。なんなんだ、この動悸は……)


 それだけではない。

 理玖の第六感が、何かを告げようとしているのだ。


「……少し、席を外しても構わないかな」

「……? はい、わかりました。二人のことは任せてください」

「……うん、よろしく」


 そう言うと理玖は、城内に向かって駆け出した。

 彼を突き動かすものは、ただ一つ。


(……彼女の傍に、行かないといけない気がする)


 透花を想う、その気持ちである――――――――――。

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